結膜炎
・症状と原因
結膜炎は瞼結膜・球結膜が炎症を起こしている状態です。原因は、犬が目を強くこする・目に毛が入るなどの物理的な刺激・シャンプーや薬品などによる刺激・ほこりや植物種子、毒物性スプレー・細菌などの微生物が入ってしまうという事が考えられます。片目の場合は物理的刺激・アレルギー・両目の場合は微生物による感染症と考えられます。
眼の中の異物・ウイルス感染が原因の場合、涙液産生の減少が細菌や真菌を増殖させて、感染症を起こすようになります。症状は、充血、黄緑色の目やになど。結膜は共に外界と直接ふれるため、さまざまな原因によって炎症を起こした結果、目やに・充血・涙目・浮腫・かゆみ・痛みなどがおこります。
犬は、痛みやかゆみがあるので、目をこするしぐさや床に顔をこすりつけたりなどをし、そのため、まぶたのまわりが赤くなったり、涙や目やにが多くでて、目の周りが濡れるようになります。
新生子結膜炎は、生後間もない子犬が眼を開く前後、約10~14日の間に起こります。子犬は、新生子結膜炎を起こしやすい傾向があります。眼瞼は腫れぼったくなり、目やにがみられることがあります。
・治療の方法
まず原因が何なのかをつきとめましょう。毛が入っている場合は、毛を抜きます。細菌のウィルス感染が原因の場合は、抗生物質の目薬や眼軟膏で治療をします。シャンプーなど化学薬品が原因なら、まず、目の洗浄が必要です。痒みのために目をこすりすぎる場合は、エリザベスカラーをつけて、こすったりかいたりさせなうようにしましょう。
毛の刺激が原因であれば、飼い主さんが毛を抜いたりして刺激の原因を取り除いてください。全身性の病気が原因なら、その病気の治療をします。
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眼瞼炎
・症状と原因
眼瞼炎はまぶたのまわりの皮膚炎です。アレルギー・細菌・真菌・寄生虫・皮膚病・免疫介在性・眼瞼に生じる腫瘍に続発・外傷性・交通事故・咬傷外傷などが原因にあげられます。細菌感染は、眼瞼の肥厚と発赤を引き起こし、粘液と膿を産生します。
痒みがあり、目の周辺の毛が抜け赤く腫れ、炎症が進むと湿疹ができ、化膿する事もあります。皮膚の疾患に関連し起こる事が多い症状です。犬が、かゆがったり痛がったりして前足で、触って頻繁に目をパチパチと繰り返す動作をします。また、放っておくと慢性化して治りにくくなってしまいます。
眼瞼の縁に形成された痴皮(かさぶた)が除去できない場合には、上下の眼瞼が凝着する場合もあります。この疾患は、子犬にもっともよくみられます。
・治療の方法
眼瞼炎が他の病気によってひきおこされたのであれば、その病気の治療をおこない、あわせて瞼を治療します。目の周辺をなるべく清潔にし、点眼薬などの治療をします。
緑内障
・症状と原因
犬の緑内障は、眼圧を一定に保つの房水(ぼうすい)という液体が眼球内に過剰にたまり、眼球の圧力が異常に高くなる事によって眼の奥にある視神経乳頭が圧迫されることで起こります。緑内障になると視神経が萎縮しはじめて視野狭窄がおこり視野が狭くなってしまい、最悪のケースになりますと失明する危険性があります。
眼圧の上昇は激しい痛みを伴い、網膜や視神経が傷害を受けます。初期の緑内障は、痛みとともに眼を細める行動、豪の過剰産生、光への過敏反応を引き起こします。緑内障の犬はしばしば一点を凝視し、角膜は混濁します。一度、緑内障と診断されると治療をしても、現状維持・視野や視力が元に戻ることは厳しいのが現状です。
・治療の方法
原因となっている房水を減らします。利尿剤で排出を促したり、炭酸脱水酵素阻害薬で房水を作り出すのを抑えます。場合によっては、眼球摘出手術が必要なこともあります。
目の機能障害を回復させるには不可能なためですが、高眼圧を抑えるようにする・病気の進行を最小限に止めるかが焦点になります。眼圧をコントロールするには、内科・外科的の治療法があります。それぞれ、房水の産生を抑えるか、房水の排せつを促すか、大きく二つにわかれます。
眼圧があまり高くない場合、内科的治療も有効で、房水の産生を抑制する内服薬や点眼薬を投与していくか、副交感神経の働きを刺激することによって、房水の排せつを促す点眼薬を投与していきます。しかし眼圧が高くて視覚異常となると、治癒は大変難しくなります。
白内障
・症状と原因
白内障は俗に「白そこひ」ともいわれ、水晶体(レンズ)が白くにごってしまう病気で、光が網膜に達しにくくなるため見えにくくなってしまいます。放置すると、どんどん視力が低下します。目のかすみ・目がかすむ・まぶしい・映像が重ねてに見えるというのが最も多い症状です。
眼の表面が白くなってくると目立つので、これを白内障と言われる方が多くいますが、これは角膜混濁という病気で白内障とは別のものです。、白内障とは、瞳孔の奥にある水晶体というカメラのレンズにあたる部分が、白く濁ってくる障害で、痛みもなく徐々にくるので、普段から注意して観察することが早期発見の鍵となります。
5歳以下の若年性白内障と、それ以降の老人性白内障に分かれますが、白内障そのものは多くの犬にとって身近な病気です。少しずつ視力が落ちてくるので、夜の散歩の時など、物にぶつかりやすくなったら要注意です。原因は、未だはっきりしないものの、代謝異常よりタンパク質が変性を起こすためといわれています。
・治療の方法
点眼薬で水晶体の白い濁りを取り除くことはできませんが、進行を抑えることはで きます。濁った水晶体は手術によって取り除く方法などがありますが、完全に見えるようになるわけではありません。とにかく早期に進行を抑えるのが大事です。
ブドウ膜炎
・症状と原因
症状として、前ブドウ膜炎では、特に急性で激しい痛みを伴うことがあります。さらに結膜と虹彩の両方の血管が充血することにより眼は非常に敏感になっていることがあります。後ブドウ膜炎では、脈絡膜が炎症性細胞や残屑で満たされます。犬特有のブドウ膜炎では、ウィルス性肝炎、水晶体性ブドウ膜炎や皮膚の脱色素と被毛の白色化に関連する急性両側性ブドウ膜炎(秋田犬、サモエド、およびシベリアンハスキーなど)などが考えられます。
・治療の方法
原因がはっきりしている場合は、その治療とあわせて目に対する内科療法をおこないます。目の痛みが強い場合には犬が自分で目を傷つけないように首にエリザベスカラーをつけたり、前足に包帯をまくなどの保護処置をとります。免疫が関係すると思われる場合には、抗がん剤などをふくむ免疫療法剤などを使用して治療することもあります。
前房出血
・症状と原因
角膜と虹彩の間の前眼房でおこる出血です。原因は外傷・慢性網膜剥離・ブドウ膜のしん形成(特にリンパ腫、血管肉腫、原発性ブドウ膜黒色腫)・ブドウ膜炎(特に猫:ネコ伝染性腹膜炎、犬:リケッチア性疾患にきいん)・凝固障害・全身性高血圧・寄せいちゅうの迷入・先天性眼異常などです。一般的には痛みはさほどなく、見た目での判断になりますが、ブドウ膜炎を併発している場合は激しい痛みがあります。
・治療の方法
全身性の病気が原因であればその治療をおこないます。また前眼房の出血そのものは、量が少なければそのままにしておいても自然に体内に吸収されてしまいます。再出血がなければ、数日後にはもとの状態に戻ります。しかし、出血の吸収が遅れている場合は、ブドウ膜炎などのより重い目の病気を併発している事が疑われます。
眼瞼外反症
・症状と原因
眼瞼内反症とは逆に、まつ毛と眼瞼が外側に反転して結膜表面の赤い色をした粘膜の一部が露出した状態を眼瞼外反症といいます。おもに、顔面の皮膚がルーズな犬種に多く、例えばセント・バーナード、ブルドッグ、などに多発する先天的疾患と考えられています。
・治療の方法
軽度の眼瞼外反は、とくに高齢犬では一般的です。この症状の犬は、毎日眼を調べ、ぬるい食塩水で湿らせた脱脂綿か市販の限洗浄液で、露出した結膜艮洗浄します。さらに重度の場合は、眼瞼をつり上げるなどの手術が必要となります。
ホーナー症候群
・症状と原因
目に異常があらわれ、瞳孔が小さくなったり、通常は隠れている瞬膜が外に露出する、目がくぼみ、まぶたがたれるなどの症状がみられます。原因は目の周りをはしる迷走神経の異常によるものです。
・治療の方法
原因となっている病気を治療すれば治癒します。
角膜裂傷
・症状と原因
角膜の表面に傷がついた状態で、角膜炎によく似た症状をあらわします。
・治療の方法
小さな傷の場合は角膜炎と同様の点眼薬による治療をおこないます。角膜を保護するために上下のまぶた(眼瞼)や第三眼瞼をそれぞれ縫い合わせて、眼帯の代わりにすることもあります。裂傷が大きかったり角膜に深い穴があいているような場合、角膜の縫合が必要になることもあります。
乾性角膜炎
・症状と原因
一般に流涙、羞明(まぶしがり)眼瞼痙攣などが認められることが多いです。また、結膜炎の併発や角膜混濁(透明度の消失)ある角膜の血管新生などが生じます。原因は細菌やウィルスの感染や物理的外傷、その他代謝障害などによって起こります。ドライアイは、涙腺の物理的損傷や、中耳の感染による晩の神経の傷害によっても発症します。
・治 療の方法
ほとんどの場合は原因が分かりません。その場合は対処療法として角膜と結膜を保護する意味で人工涙液などを点眼していきます。また、こまめに洗眼していくと効果的です。
