数年ぶりにとても気分が悪く、かつ哀しく感じる出来事がありました。

 

休日、自宅から少し離れた大きい公園に家族で出かけたときのことです。公園内を家族4人で歩いていたら、後ろにいた6, 70代の女性が、「あのね、気を悪くしないでほしいんだけどね」と呼び止めてきました。散々、「気を悪くしないでほしいのだけど」とためらいを見せた後、うちの娘(3歳)を指さし、「この子の足、大丈夫?変なの、わかってる?」と言ってきたんです。

自分でもすぐに自分の顔が曇るのがわかりました。「これはあかんやつやん」とすぐさま思ったので、私はすぐに、「はいはい、大丈夫です。もちろんわかっています。大病院で先生にも診てもらっていますので。はーい。」と流してすぐに歩き出しました。

でも、女性はそれでも親切心のつもりか、「装具があるの知ってる?」だの、「親だから知らないはずはないだろうけど、もしかしたらと思って」だの、なおも話を続けようとしてきました。

自分が何を言っているのかわかっていないんだろうと思ったので、「色々な状況で産まれてくる子どもがいるんです(つまり、あなたが思うほど単純な問題じゃないんです)」と返すと、「自分も足の小指がずっと痛くて、もしかしたら生まれつき何か悪いのかもねー」などと話してきたので、いよいよ呆れて完全無視しました。夫は「はあ」などと適当に相槌を打っていましたが。

私も性格が悪いかもしれませんが、気がおさまらなかったので、女性に聞こえるように、「何も変なことないよね、頑張って歩いてたよね」と娘に向かって話しかけました。この場にいる娘がどんな気持ちになるかすら考えられないような、余計な発言をしてくる女性の無神経さがとにかく信じられず、腹立たしくてなりませんでした。

 

ーー小さな正義感か何か知らないが、子どもが変な歩き方をしているのに親が知らないといけないから教えてあげようとでも思ったのか。変な歩き方ですよ、普通じゃないですよ、と言われて、感謝する親がどこにいる。何を根拠にわかったような口の聞き方をしてくるんだ。

 

と同時に、見知らぬ人が少し見ただけでも、娘の足の動きが普通でないことがわかってしまうのだと思うと、娘が病気であることを改めて突きつけられた気がしてとても哀しく、申し訳なくなりました。

娘の場合、大きな障害ではないので、病気であることはわかりにくいと思います。それだけに、左足の動かし方や、それ以外の「違う」部分が人に見えたとき、「普通でない」ことがより異常に感じられるのかもしれないと思ってしまいました。

「一見わからない障害」というところが、かえって娘を生きにくくさせてしまうのではないかと、常日頃から心配しているのですが(もちろん、「一見わからない」ため「普通」に振る舞えるという側面もあるとは思います)、その心配が助長されてしまい、少し暗い気持ちにもなってしまいました。

 

ちなみに、娘が自分の足のことで何か言われたと気にしやしないか心配だったので、その後、「OOちゃん、今日も上手に歩いたり走ったりしてたね」といつも以上に丁寧に娘に伝えました。

幸い、娘は自分が何を言われていたかわかっていなかったようで、特に気にはしていない様子でした。