これは学生のときの話しです

大学で講義が終わり、次の講義までの休憩時間中に

友達と話しをしていたら、話題がカナダの話しに急展開。

僕は、友達とアイコンタクトを取るとペンステーションへゴー。

ニューヨーク発バンクーバー行の電車アムトラックの

チケットを買い、電車の出発を待つ。テンションは上々。

朝だったから、旨く行けば日帰り、場合によっては一泊

という大雑把な一応の計画をたて、いざバンクーバー。

電車のなかの向かい合わせの座席には、僕と友達が並んで座る座席

の向かい側に老夫妻が座っていたんです。

アムトラックがマンハッタンからアメリカ大陸を走行しだしたころ

車窓から緑豊かな大自然の光景が広がった。

僕はアメリカ大陸の雄大でゴージャスな大自然の風景が大好きなんです

外の風景にみとれている僕に、向かいの座席に座っていた婦人が話しか

けてきたんです。その婦人の一言から、このボックス席は盛り上がり、

何時間も話し続けてしまいました。

彼ら老夫妻は、バングラディシュから移民して、最初はイエローキャブ

(タクシー)の運転手さんをしたそうです。危ない目にあいながらも運転手

さんを続け、少しずつお金をためて雑貨屋さんを開業したんですって。

お店を始めてから30年休みなく働き続けてきたので、ここいらで休息を

したくなり、二人でカナダに旅行すんだって言っていました。

僕たちは、というと大学で休憩時間に偶然カナダの話しで盛り上がり

そのままペンステーションにゴーっていう、いきさつを話したら、

大爆笑されてしまいました。

電車が急に速度を落とし、カナダの国境線にいることを伝えます。

数人の移民官が一人ずつ乗客の入国審査し始めました。

僕たちの番になり、パスポートを持たずに来ちゃったことを

いま自覚。

移民警官になぜパスポートえお持ってないのか、と問い詰められ、

正直に、大学の休憩時間にカナダの話しで盛り上がり、そのまま

ペンステーションにゴーっていきさつを説明すると

怪しまれてしまい、電車から出され、移民警官が無線で呼んだ

車に乗せられて、カナダの入国審査局らしきイミグレーションオフィス

に連行されちゃったんです。

個室に入れられ、二人の移民警官に持ち物チェックを受ける。

何度も何度も、カナダに入国しようとした理由を聞かれる。

こと5時間。

僕の財布のなかに入っていた、学生証と免許証、クレジットカード

などから本人確認が取れたからであろうと推測しますが、

やっと解放されたんですね。

エントランスホールに向かうと、一緒に行った友達が待っていました

彼も、ぼくと同じような尋問をされたそうですが、お互いのカバンの中に

入っていた法律学の書籍や学生証に記載されている在籍する学部が法学部

っていう僕たち法律家の卵が、アメリカを出国する際パスポートも持参しない

なんて、何か裏がある、って思われたんじゃないかって言ってたけど、確かに

そうかも知れないですね。

おかしいですもんね。普通に考えると。

でもね、僕は少しばかり違うと彼に言ったんですね。

大学の講義が終わった後の休憩時間、お互いに赤点を取ったテストの答案用紙

がカバンになかに入っていて、荷物チェックのとき、移民警官はそれを見てる

わけだから、カナダの移民局は僕たちの出来の悪さを御存じのハズ。

だから解放されたんじゃないかって思うわけです

テストで赤点を取ったからこそ解放された。

もし、成績優秀な学生だったら、あのテストに100点とかAとか記載されていたら

と思うとゾッとします。

赤点で良かったと思える長い一日でした。