私は電話が苦手で早く切りたい人間だけど、
同僚のイギリス人のおっさんは相手もよく喋る人間だとわかると、家族親戚の話、飼ってるダックスフンドの話、車バイクの話、サッカーの話などなど、仕事の話は早々に切り上げて喋り続ける。
最初のうちは、
もしかしたら元同僚とか顔見知りなのかも
と思ってたけど、
ほとんどが、会ったこともないし、顔も知らないとのこと。
自分の話ばっかりしてるとウザがれる
と昔、日本のどっかの雑誌に書いてあったけど、北アイルランドでは多分その心配はない。
5月、イギリスでは1日がメーデー、8日が国王の戴冠式の振替休日。
掛かってきた電話をおっさんが受け、話題は5月前半は祝日が多いね、という話に。
おっさんは、
妹家族はこの祝日を使って海外旅行に行くんだ、僕はこの前行ったばっかだからどっこも行かないけど、
と、最近行ったホリデーの話をいつもの調子で喋ってから、電話の相手に、
で、そちらさんは祝日休みなの?
と聞いた。
このご時世、会社や店によっては祝日でも営業するところもある。
おっさんの反応から、電話の相手は
1日休んで、また8日休むって、
会社としては2週連続月曜に売上ないのはもったいないよね
と言ってる感じだった。
ただ、その会社がプロテスタントのエリア(古き良きを愛するユニオニストと呼ばれるイギリス人が多く住む場所。逆はアイルランド系が多く住むカトリックのエリア)にあるため、
国王の戴冠式というイギリスの歴史に残る日の振替休日に
営業してる、
イコール、
敬意を見せてない、
と見なされ、プロテスタントのエリアの怖い人達から目をつけられたくないから、営業はしない、とのことだった。
コワー![]()
おっさんもプロテスタントではあるが、
こういう話題には多くを語らない。
特に、素性をよく知らない相手には。
時には意見を言わない、ノーコメントという選択肢も北アイルランドでは重要になってくる。
あーそっかー、じゃーねー、いい祝日を~
と電話を切った。
久しぶりに聞いた、
あーやっぱまだそういうのってあるんだよね。
と思った出来事。
ちなみに素性を知ってる相手で、かつ言ってもどうにもならないような私のような人間には
おっさんは、イギリス人視点の歴史授業だと言い
こういう話でも止めることはない。
ただ仕事中に始まると、本気で長くなるからちょっとやめてほしいけど。