こんにちは。
エクステージ総合法務事務所 みらい です。
今日は、当事務所のご相談事例の中から「霊感商法」を紹介します。
●友人から誘われたり、電話勧誘・訪問してくる場合も
M.H様（群馬県・女性・42才）は、ある日、貴重品入れの中に新しい「印鑑」が入っているのを見つけました。
家族に確認したところ、75才になるお母様が「買った」とのこと。
事情を聞いてみると、友達同士である方の家に集まり、お茶を飲みながら「なんで、こんなに辛いことが多いのか…。75年も生きてきて、いいことなんてちっともなかった」や「息子も娘も病気がちだったし…」、「未だに孫にも恵まれない」などと、グチを言ったところ集まっていた中の一人から「病人が多かったり、子どもに恵まれないのは『ご先祖様の霊をきちんと供養していないから』よ」などと言われたそうです。
「その後はもう、どんなに自分が『先祖不孝』をしているか、ご供養をきちんとしていないかという話ばかり」だったそうです。
最初は「そんなことはありません！」と、言っていたそうですが「何時間も責められているうちに、『もしかしたら、本当はそう（先祖供養をきちんとしていない）なのかも？』と思ってしまって」、「何時間もずっと同じ話を繰り返されて、何を言っても否定されて」、「本当に疲れちゃったのよ…」と、当時の状況を説明されていました。
そして、話はそこで終わりませんでした。
●「先祖の因縁」や「このままでは不幸になる」等と嘘を言い、高額商品を買わせる
結局、「だから、悪因縁を断ち切るためには、本当に素晴らしい力を持った『印鑑』を買うことです。『良い印相』を持つ印鑑の力は絶大ですよ」などと言いながら、「印鑑購入」を迫ってきたそうです。
価格は５０万以上もする高額なもの。しかし「もう、断る気力がなくて」と、その場で契約（購入）をされたのだとか。
●当事務所で、手続を行いました
「日にちが経つにつれて『おかしい…』と思って」、と解約を決意され当事務所にご相談をされました。
当事務所で手続を行い、解約することができました。クレジット契約も解約されました。
電話や訪問による勧誘で契約した場合、「霊感商法」のクーリングオフ期間は「８日間」です。
●霊感商法とは
霊感商法は、例えば仕事の失敗だったり家族の不幸などで、心が弱っている人に近づき、こうした不幸なできごとは「先祖の因縁が原因だ」と言ったり、「このままでは、ますます不幸になる」など恐怖心をあおったり、家族に対する心配（「不幸な目にあわせたくない」）を利用して高額商品を契約させる悪質商法です。
特徴としては、次のような点があげられます。
販売者が、まるで「霊能者であるかのように」ふるまっている、こと。
根拠もないのに、相手の不安をあおるような「先祖」「因縁」や「たたり」「霊障」などの話をする、こと。
本来の価値がそれほどでもない（≒ 価値・価格が低い）壺や印鑑、置き物などを、まるで「人智をこえた霊力がある」ように説明し、そう思わせて、法外な値段で売る、こと。
不当に高額（何１００万円～など）な「供養料」や「加持祈祷料」、「除霊料」などを取ること。
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