●太極拳の師匠の師匠。 | マーケティング・デザイン 家串正美

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太極拳の師匠は、腕を故障していて手が思うように上がらない。

師匠の師匠は、お年を召して身体が思うように動かない。

日本には、古来より「型」というものがあって
その枠の中で伝統や美意識を重んじてきた。
そう言う意味では日本人は誠にきまじめ。
言うなれば、教科書通りに素直に従う気質を持っているように思う。
(・・・最近はそうでもない人を多く見かけるということはあるけれど。)

そこで太極拳の師匠の師匠。
身体の可動域が狭まってしまったことで、
太極拳の「型」はあるものの、
自分の身体の動きに合わせて、
自ら書いた教科書を書き換えたという。

私は思わず、哲学性を感じ深く唸ってしまった。
身体の柔軟性は落ちたものの、
考え方、ものの捉え方は、逆に柔軟性が出てきたと言うことなのか?

融通無碍。

「型」は大事な概念ですが、
それに縛られて当の本人が不自由では
本末転倒なのではないかと、
自分の「暮らし」やデザインワークを顧みて、
対極的かつ太極拳的に立ち止まってみる
今日この頃。