6月24日、
誕生日を迎えた。
いくつになったかは、
公表していないので、
よほど親しくならない限り、
言わないことにしている。






誕生日以外にもう一つ意味があり、
それは今住んでいるところの契約開始日だ。
来年もここにいるのか、
住まいを変えているかは、
俺にもわからない。






この日が契約開始日なのは、
その前日が、
実家を、地元を出た日でもある。
生きていた親父の顔を見たのも、
声を聞いたのも、
それが最後だった。






でも実家を出たことも、
地元を捨てたことも、
後悔はしていない。
本籍から戸籍を抜いたことも、
今の本籍は別の場所にしていることも、
家族は何も知らないし、
言ってもいない。
それだけ実家を地元を嫌っているから。






今年の誕生日だけは、
ちょっとだけ特別。
次の特別が来る時は、
生きてないと思うから、
今年だけ例年以上に、
暴れようと思う。
もう暴れることも、
したくてもできなくなるだろうから。