2012年9月8日 JR北海道旭川運転所まつり(一般公開)にて
C11 207 日本各地で使用されている動態保存のC11では貴重な2灯式前照灯
カニ目の通称で愛されている貴重な動態保存機関車。
JRではSLニセコ、すずらん、ふらのびえい号等多数の路線で使用されていた、現在は東武鉄道に貸し出されてSL大樹として活躍している。
展示当時はSLすずらん号のヘッドマークを装着して展示されていました。
207号機は北海道時代富良野線でお世話になりました。
乗車したSLは同機が一番多く乗車時に牽引機で乗った機関車です。
C11形はタンク型機関車と呼ばれ、デゴイチみたいに後ろにテンダーが無くても水タンクが内蔵されているのでローカル線での走行などにも使える機関車でテンダー型では後方へ下がっての本線走行は基本困難でもタンク型は後ろにも窓があるので転車台で回転しなくても後進で本線走行ができる
207号機は数少ない2灯式で濃霧や視界の悪い区間などの走行に特化しており視野確保の為にこの形になっている後ろのタンク側も2灯式になっている。
JR北海道時代で走行時ヘッドライト2灯式を活かしてクリスマスの臨時SLや夜間のSL列車運用時に走行して171と共に北海道の大地を走っていた
貸し出された現地東武鉄道でも貴重なカニ目機関車が走っている。
運転室の窓 機関士側
運転室の窓 機関助手側
機関士席を少しズームダウンして速度計とブレーキの圧力計を撮影
運転席
ブレーキ
手前のブレーキが自動ブレーキ、ブレーキホースがつながれている車両にブレーキが連動するようになっている。
自動ブレーキの上にある小さめのブレーキハンドルは単独ブレーキ
こちらは機関車本体のみにブレーキを使用するブレーキになっている
丸いふたが開いていますこちらは石炭を投炭する火室
石炭はただ投げているわけではなく決まった順番にバランス良く投炭しないとボイラーが十分な力を発揮できずに上手く機関車に力を送れないので投炭はとても重要です。
目の前の長い棒状の物は加圧弁 機関車の動力に送る蒸気を調節するための装置
黒い長方形状の物はスタフ入れ、機関士さんの使用する時刻表をここに差し込んでいる
その隣のひし形風の物は懐中時計を設置するものです、懐中時計は鉄道職員さんの重要な装備品で特に運転士・車掌さんは乗務前に1秒の狂いもなく調整を必ず行っています。
加圧弁で調整された圧縮蒸気がピストン部に流れて機関車を動かしている
逆転ハンドル 前進 後進とその出力を調整するハンドル
今の電車などでは前進・停車中・後進とレバーで操作できるようになってるがSLはこのハンドルを走行中も細かい操作が必要になってきます。
小樽総合博物館、三笠鉄道村、京都鉄道博物館や圧縮空気で動態保存している蒸気機関車の走るところで足回りを見ると動くシーンが見る事が出来ると思います。
写真の位置が車で言う N(ニュートラル)でブレーキがかかっていれば動きませんがボイラーを使用しないでブレーキ解除してあれば他の機関車で入れ替えを行っているとき等はこの位置で入れ替え作業時牽引されている。
SLのロッドとても美しいです!そしてこの複雑な動きを開発して制作した職人さんの魂が伝わってきて動くところを見るといつも目をキラキラさせて見ています。