2030年には大学文系新卒の採用はゼロになる可能性が極めて大きい。理由はAGIの出現による「仕事の消滅」だ。東大卒であろうが三流大学卒であろうが文系人材は無用の時代になる。
国内の多くの大学は文理融合と美辞麗句でなんとか乗り切ろうとしているが、教員確保さえままならないようだ。また、文理融合と言っても「理系の高度な素質」が基盤であり、その基盤の上に哲学、ファイナンス、政治などが来るのである。この文理融合とはまさしく「リベラル・アーツ教育」だ。そのリベラルアーツ教育はアメリカの大学、特に私立大学の得意技なのである。
とって付けたような日本の大学のものとは違う。教員は原則として全員がPh.Dを持っている、教員一人当たりの学生数は少ない、学生はアルバイトなどに時間をさかずひたすら勉強する。これがアメリカのリベラルアーツ教育だ。
自己防衛のためにはアメリカのトップレベルの大学に入り、リベラルアーツ教育を受けるのが妥当だ。
しかし、現実は厳しい。アメリカの大学の学費は年間1千万円ほどかかる。過去30年の間に、愚鈍な政治家、官僚、経営者のせいで貧困化した日本人には手が届かなくなってしまった。悲しいことに、多くの日本人は、貧困になったのは自分のせいだと思わされ、なす術もなく日本の「格安」大学に群れをなして押し寄せる。品質の悪い大学にまで押し寄せる。その結果、泥まみれの競争をさせられる。
2030年以降を生き残るには死に物狂いで学費を捻出してアメリカのトップ大学に入りリベラルアーツ教育を受けるしかない。