昨日のことになりますが、最近うつの症状が強いのと、酒量が増えたということで、酒はうつ病を悪化させる最大要素のひとつなのに、止める自制がきかないなら、アルコール専門外来に行けと紹介状を書いてもらい、アルコール専門外来なるところに初めて行ってきました。


待合室には、かなり大勢の人が待っていました。

若い人は30代前半からいましたが、年配の人が多かったような気がします。


で、待つこと1時間。

最初は、カウンセラーの方にうつになった経緯と原因をお話して、アルコールが増えた考えられる原因について話し合い、この後どうして行きたいかと聞かれたので、「アルコールは好きなので、うつが治ったら飲酒は適量で再開したい。」と本音を打ち明けました。


そして、その後待つこと2時間。

やっと、ドクターの診察の時間になりました。


カウンセラーに話したことは、診察に先立ちあらかじめドクターに情報がインプットされていて、最初にドクターから言われた言葉は

「あなたのアルコール依存症度は、限りなく黒に近いグレーです。いや、もう黒と言ってもおかしくないでしょう。」

そう聞いて、ショックというか、「あぁ、そうなんだ。そこまでアルコールに頼ってストレスをごまかしていたんだ。」と妙に納得してしまいました。


その後、ドクターからの理路整然とした何故、アルコールを止めなければならないのか、このまま飲み続けていたらどうなるのかについて説明を受け、その完璧なロジックに私は反論することはできませんでした。


そして、下された結果は「もう、あなたは一生アルコールは飲めません。飲むなら、この病院で治療を行っても無意味だし、他の病院に行っても同じです。アルコールに飲まれて、この病気の人が死亡する統計である52歳近辺であなたも死ぬでしょう。それも、家庭崩壊や社会的な地位を失って、人生最悪の状態になってから、それでも酒にすがって悲しい死に方をすることになります」と厳しい口調で言われました。


そして、人生の決断を迫られました。

「さぁ、酒、今ここで止めますか? それとも飲み続けますか?」

もちろん答えは「止めます」としか返せません。


しかしドクターは続けます。

「あなた一人のアルコール断ちに対する意思は、日に日に薄れていって、一人で断酒を宣言しても100%失敗する。そのために、断酒会に参加して、同じ苦しみ、悩みを持っている人と課題と目標を共有してもらいます。そして、2年続ければ、そこで初めて自分がアルコールに頼らなくて済む状態に到達できるでしょう? 先は長いよ。本当にやる?」


ここで、やらないと答えることはできませんでした。

なにせ、今後の人生かかっているんだから。

即決で、「やります。娘が成人して結婚するまでは、酒なんかで死ぬことはできませんから」と答えると、ドクターも納得したようで、「それでは、治療を始めましょう。これは契約です。あなたが今後、一滴でもアルコールを飲んだら、この契約は破棄されます。その場合は、休職してもらって、3ヶ月間強制的に入院してもらいます。その間は断酒に関する勉強を毎日してもらいます。それでもやるんだね?」と念押しされたので、「だって、このまま飲み続けるのは、家族を不幸にしながら、長い期間をかけて自殺するようなものですよね。自分が死ぬだけならまだしも、家族を不幸にするのは、それだけは避けたい。それに、うつのまま悲しく存在意味を自己否定して死ぬなんて、あまりにも不幸過ぎるので、酒は今この時点でやめます。」と宣言してきました。


診察が終わり、調剤薬局で薬をもらい、電車に乗ってまっすぐ帰ろうかと思ったのですが、なじみのBarにどうしてもこの事実を伝えたくて、顔を出しました。


いつも、ギネスを頼む私が、いきなり「クランベリージュース」なんてものをオーダーするので、常連客もスタッフの方も、「一体どうしたの?」と不思議がりましたが、これこれこういう事情で、俺、もう酒飲めなくなっちゃった。ドクターストップだよと告白すると、皆、理解してくれたのか、「それでも、なんかあったら、ここにノンアルコールカクテルを飲みにくればいいじゃん」とフォローしてくれました。

その心遣いに、なんか、心の荷物を置けたような感じがしました。


そして、今日は断酒2日目。

まだまだ入り口です。

これから、いろんなことがあるでしょう。

今までは、そのストレスのはけ口として酒を飲んで紛らわすという手段を使ってきたわけですが、もうそれはできなくなりました。


もっと、自分と向き合って、強くなる必要があるんだと感じています。


生きていれは、いろんなことがある。楽しいことばかりじゃないし、辛くても乗り越えなければならないことがある。

厄年になって、そんな人生の重みを考える一日になりました。