昨日、あるババが息を引き取りました。



一昨日に92歳の誕生日を迎えた所だったんです。



つい一昨日の夜までは、呼吸すらしんどい中


「トイレに連れて行って欲しい」


と、スタッフに頼まれて、実際に大変な思いをしながらトイレへ行っておられました。



『呼吸すらしんどい時にトイレに連れて行くってのはどうなん?』


と思う人もいるでしょう。


自分はそんな状況の中


「トイレへ行こう」と言えた、介護士、看護師と一緒に働いていることを誇りに思います。



「無理です」

「ダメです」

「我慢して」


って言うのは簡単ですよね。


実際に連れて行ったスタッフも、かなりその場では迷ったと思うんです。


もしトイレに行った後、体調が急激に悪くなったら大変です。


そういうこともひっくるめて、「行こう」って言ってもらえた時のババの気持ちはどうだったかなーって。





スタッフは


その次の日に病院に運ばれて、そのまま息を引き取ると思ってケアなんかしてません。


次の日は無理でも、その次の日には、きっと元気になってもらえるという事を願ってケアしています。





聞いた話ですが


トイレの世話を受けるようになると、ココロが折れてしまう人が多いそうです。


確かに、一番人には見られたくない行為ですよね。


だから自分は、トイレの事を「秘密の花園」と呼んでいます。



人の世話が必要になったとしても、漏らした事は恥ずかしいからナイショにして欲しいですし、行きたい時に連れて行ってもらって、漏らすことが無かったら「ありがとう」ってココロからいえると思うんです。




人として、もうすぐ1世紀を迎えようとしてる、90歳を越えた尊敬すべき先輩が


最期まで『尊厳』を持ってトイレに行けた事を嬉しく思います。



そのババがどう思っておられるのか、今となってはその声に耳を傾けることはできません。


でも、自分も含め、とても大切な気づきの機会をくださったババに感謝です。




ありがとうございました。