今日は、社員が3人面会に来てくれた。

義母はずっと寝ているが、
きっと聞こえているだろうと
みんなで会話して話しかけた。


全員帰った後、7時過ぎ、
マッサージをしようと思い、
フットクリームを塗り終わり、
ハンドクリームを右手に塗っている
ときだった。


「ハンドクリーム塗りますね。
気持ちいいですか?
聞こえてますか?」


と話しかけると、
右手の親指が小さく動いた。


ハッとして、もう一度、
「今親指を動かしてくれました?
聞こえていますか?」

と語りかけると、やっぱりもう一度
親指がピクピクと小さく動いた。



気のせいではない。
間違いなく聞こえている。
聞こえていると思いたい。



そう思うと、思いが溢れてきた。
それから、
ありがとうと話しかけた。
姉も感謝していると言っていたことを
伝えた。
会社は従業員の皆が頑張ってくれて
いるから心配しなくて大丈夫だと
伝えた。



暫くして、
緩和ケアに移る前に、長年
主治医でお世話になったU医師が
忙しい中面会に来てくれた。


お話できなくなってしまいましたねと
寂しそうに言われた。


U先生と義母は、
8年間一緒に癌と闘ってきたらしい。


義母から多くを学んだ、
まだ教えてもらいたいことが
たくさんあると
以前頂いたメッセージカードに
書かれていた。


主治医を信頼し、
一生懸命闘ってきた義母と
主治医の間には、
言葉にはできないものがあったの
かもしれない。


U先生は、多くを話さずに
それではまたと部屋を出ていかれた。