感覚の違いはけっこうツライ | エキスパートアイズのブログ

感覚の違いはけっこうツライ

暑いと思ったら急に寒いですね。

風邪ひきそうです。(たぶんみんなも・・・)

 

今度、海外の友人が東京に遊びに来るのですが、ちょっとしたストレスを感じています。

 

海外の友人のほとんどは旅先で出会った人たち。

日本の友人と違って、海外の友人は年齢も性別も職業やステータスも様々。

それがちょっとした感覚のすれ違いを生じることがあるのですよね・・・

 

私の旅行スタイルは、「いつからいつまで」と日程を決めて、その日に何をするかをだいたい計画して、行く場所や食べたい食べ物やレストラン情報なんかもしっかり調べて行くことがほとんど。いくら見知らぬ土地とはいえ、行き当たりばったりでは楽しい旅行ができないことを十分に経験済みなのです。特に、だいたい5日から2週間ぐらいの日程が多いので、限られた時間内で、いかに現地を深く知り、現地の人たちと触れ合うかを目的としているし、美味しいものを食べることも大きな目的のひとつなので、絶対にマクドナルドなんかのファストフードに甘んじたくない。ただし、国によっては現地のローカルフードが屋台や大衆食堂にある場合は、よほど不潔でない限り、迷わずそういうのも試しますが。

とにかく、私の旅のモットーは、「現地化」と「非日常の凝縮」です。

 

私ほど厳密に計画をたてて行かないにしても、多くの時間制限のある個人旅行者は、限られた時間内で、できるだけ多くの楽しみを経験したいと思っているはず。そのため、遊びや食事が多少高くても、「まあ、この期間中だけだし」と割り切って、旅行中はかなり散財することもあるでしょう。

それは、やっぱり「非日常」だからこそ、なのですよね。

 

ところが、旅行が「非日常」ではないタイプの旅行者も存在する。

かなり長期(半年以上)で放浪の旅に出るような人たちや、そこまで長期でなくても帰りのキップを買わずに行ってしまうような人たち、あるいは時間は限られているが、旅の目的が「その国の文化や習慣を知ろうとする」ことではなく「そこに行った事実に満足」するあまり計画性のない人たちなど。多くはバックパッカーと呼ばれる人たち。

 

バックパッカーを非難するわけではありませんけど。

ただ、私たち一般的に旅行は「非日常」と思うタイプと、バックパッカーは、完全に性質が異なるのだな、と思っています。

 

性質が異なる人と一緒に交流するのはつらいですよね。

だって、モノの考え方がぜんぜん違うのですから。

特にお金の使い方。

 

今度遊びに来る友人もバックパッカータイプ。

お金の感覚がまるで違うのです。

 

まず、最初に驚いたのは「宿泊の予算は1泊3000円以下」。えー!東京のホテルでありえないでしょ!!とホテル利用が当たり前だと私は思っていたが、どうやら東京にも外国人バックパッカー用に3000円前後の安宿があるらしい。その代わりシェアハウスとかゲストハウスとかB&Bとかドミトリーみたいな「相部屋」ですけど。

私は赤の他人との相部屋は真っ平ゴメンです。だからよほど高くない限り、友人どうしでも別部屋にすることもあるくらいだし。せっかく旅に出て気分を解放したいのに、他人に煩わされるのがイヤなんですよね。

そんな私が赤の他人と2段ベッドとか、6人相部屋とかって、もう気が狂いそう。そんな我慢するぐらいなら旅行なんて行かない。

きっと、ドミトリーとかに泊まれる人は、他人とかうるさいのとか煩わしいのとか、ぜんぜん気にしないで、うまくすれば赤の他人との交流を楽しもうってタイプなのでしょうね。

私のようなオバサンは、夜中まで騒ぐ元気もないので、静かな一人部屋でさっさと寝かせてもらいます。

 

その次に困るのが食事。

先に書いたように、私は旅先ではその地域の名物料理を試してみるように心掛けています。時として、けっこう高い場合もあるが、1食1万円以内なら、なんとか頑張って試してみる。

しかし、バックパッカーはどうだろうか・・・。

宿代が「高くて3000円」の人たちに1万円は無理でしょう。

日本の食べ物といえば、寿司、うなぎ、天ぷら、すき焼き・・・どれも高いものばかり。

では、それが日本人にとって非日常で特別な人しか食べていないかといえば、頻繁ではないが、わりと誰でも食べている。だから、ローカルフードと言っても間違いではない。

ところが、バックパッカーのような人たちは1食500円以下とかって考えているじゃないですか。

ホテルと同じで、東京で500円以下って・・・いったい何食べるつもり?

もちろん、ハンバーガーとか、コンビニおにぎりとか、牛丼チェーンとか、天や(天丼チェーン)とかだと、安くてお腹いっぱいになりますけど・・・。あと、サイゼリアとかファミレスの平日ランチか。

しかしですね、バックパッカーが一人でそういうところに食べに行く分にはまったく気にしませんが、私も同行するのはゴメンこうむりたい。

普段でもよほど食べるところがない限りそんなところでは食べないのに。

どうせなら、せっかく日本に来るのだし、日本らしい美味しいものを食べてもらいたいですよね。

それと、日本のローカルライフを見たいと言われても、日本にはそれなりに格差があるので、ファミレス・コンビニ・ファストフードばかり行く人もいれば、私のようにそれなりに美味しくオシャレなレストランかそうでなければ自分で作る派もいるし、サラリーマンのように昼は500円~1000円の慌しい定食屋で夜は安居酒屋という人もいるし、人によって日常生活スタイルも様々、支払う金額も様々なのですよ。

少なくとも私は、朝は適当にパンとかでも良いとして、昼も夜もそれなりに美味しいお店に連れて行ってあげたい。その予算は、昼は1000円~3000円、夜は3000円~6000円ぐらいになってしまう。さらに日本のケーキもけっこう美味しいので、カフェでお茶とケーキとなると、こちらも最低でも1000円から。私に付き合っていると、1日の食事予算が軽く5000円以上になってしまう。しょうがないのですよ。これもローカルライフなのです。

旅先で限られた日数しかいないのであれば、それでもいいでしょう?

しかし、バックパッカーには耐えられないだろうな・・・

 

そして、もうひとつ困ることは、行動と計画性、地理感覚。

バックパッカーはけっこう計画性がなく、行き当たりばったりが多い。

事前に情報もあまり仕入れていなかったりする。

週間天気すら見ていなかったり。それで、現地がものすごく寒くて風邪引いて数日寝込んでいたとか。何しに来たの?って思うよね。

どこに行くかあまり考えずに安いだけを理由に宿を決めたりされた日には、一緒に行動する私が大迷惑のこともある。だって、自宅からそこへ迎えにいくだけで、大変な労力が発生するので。何しろ、日本は小さいようで意外に大きく、東京の交通網は世界一レベルで複雑だし、道路は渋滞しているし、高速料金は高いし。渋滞にはまったら、せっかく立てた計画を大幅に変更しなければいけなくなるし、やっとで予約した温泉旅館とかもキャンセル料払って取り消しってこともありえるし。

しかし、バックパッカーはそんなことまで考えていないのでしょうね。

「今日行けなければ明日行けばいいや、それで、とりあえず飽きたら帰るか」ぐらいの感覚でしょうか。

少なくとも、日本でまともに行動している人たちは、かなり前もって予定を押さえておく必要があります。今日言って「明日どう?」なんて聞いても99%の人が空いていません。みんな忙しいのです。だから行き当たりばったりには付き合いきれない。

 

友人が来るとわかってから、かなり綿密にスケジュールを計画しました。もちろん私一人で。友人は何も知らないから言われるがまま。でも一緒に行動する以上、こちらから先手を打っておかなければ、変な宿を予約したり、無謀な計画を言ってくる可能性があり、それじゃ私が困るので。

今週、東京では雪が降るかもというので、さっきも「寒いから冬服持参で」とメールを打ち、行こうと思っている地域の道路状況を電話で確認していました。

「今度(いつ)から東京行くから、付き合って!」だけで、どこ行きたいとかまったくなく、そのくせ簡単に「富士山行きたい」「富士山登るの?」なんて言われて、「ちょっとー、簡単に富士山とかって言わないでよね、けっこう遠いんだから!」と心の中で毒づきながら、「今は寒いし雪に覆われているから登れません」と返答。「いつまで日本にいるの?」と聞くと「まだ帰りのチケットとってないしわからない」と・・・おいおい、いくらなんでも私はそんなに長期間つきあえませんよ。

そんな感じでやりとりしていたら、だんだんストレスたまってイヤになってきた。

友人が滞在中に険悪にならないように気をつけなければ。

 

ほんと、疲れるわ。

これが私の旅行スタイルと同様に、期間が限られた旅程ならば、その期間中だけ一生懸命接待して、満足して帰ってもらおう、になるのに。エンドレスとなると嫌気が差してくる。

 

やはり種類の異なる人たちとの交流は精神的に良くないですね。

あるいは、バックパッカーは私にそこまで望んでいないのかも・・・

少なくとも「日本でサイゼリアに連れて行ってもらった」なんて私のことを宣伝されないように、意地でも私好みの美味しい店に連れて行きます。

 

どうなることやら・・・ああ、憂鬱。