居酒屋に対するイメージの違い
こんにちは、お久しぶりです。
なかなかやる気が起こらないブログです。
ところで、いきなり本題。
日本の居酒屋が外国人になぜか人気というけれど・・・
このあいだ中国人と少し言い争ってしまったわ。
世界で放映されている日本のマンガ、映画、テレビ番組が少なからず日本を紹介していることは間違いない。ただ、その中では間違った情報や古すぎる情報、偏った見方の情報も多々含まれていて、それが現在の日本のすべてを表現しているのではないのは明白。なのに(全員ではないにせよ)それを鵜呑みにして「テレビで見たから、こうだ」と信じ込んでいる外国人はけっこういて、私がいくら「それは違う」と言っても聞く耳持たず、それ以上説明するのも面倒くさくなる。
その人は、「居酒屋は、食べ物の質なんかは関係なく、狭い空間にぎゅうぎゅうに肩寄せ合って座り、気を張らずに賑やかに(うるさく)おしゃべりしてストレスを発散できる場所で、日本人はそういうところが好きだ。たとえ大金持ちでも旧友とは高級レストランへ行かずこういう居酒屋や屋台で一杯やりながら語り合うのがカッコイイ」という。どうやらテレビで仕入れた情報らしい。
そこで私は、「そういう場所に行くのが好きなのは男の人がほとんどで、働いて自立している女性やお金に困っていない女性は多少値段が高くても食べ物の質が良く、静かで狭くない快適な空間で、食事とおしゃべりの両方を楽しむのが好きだから、うるさくて料理も安っぽい居酒屋に行くと、かえってストレスが溜まる」と答えました。
どうでしょう?そう思いませんか?
ところが「働いて自立している」「お金に困っていない」が癇に障ったのか、「中国だって女性はみんな働いて日本人以上にお金を持っているから、高級フレンチやイタリアンなんていくらでも行けるけど(実際に高級フレンチやイタリアンで中国人に遭遇したことはないが・・・)、おしゃべりが楽しいからわざわざ屋台で集うのだ」と。
あれ?論点ずれてませんか?
日本の話をしていたんじゃなかったっけ?
事実、日本の居酒屋(私のイメージする居酒屋は白木屋など安っぽいチェーン店)にも確かに女性はいますが、よく観察すると昼間はサイゼリアで飲み放題のドリンクで延々4時間も5時間もねばっているような主婦や地方から上京した貧乏学生ばかりじゃないですか?
たしかに(サイゼリアではない)女性も居酒屋に行くことがあるけど、そこは決して安くないし料理の質が非常に良くうるさくない快適な空間の高級居酒屋。
(サイゼリアでない)女性だって、時々安っぽい居酒屋やサイゼリアにも行くことはありますし(年に1度とか数年に1度とか)、ユニクロで服を買うこともありますが、その場合は積極的に行くのではなく、誘われたので仕方なく、時間がなかったので(あるいは周辺に店がなかったので)仕方なく、太って着れる服がなくなってしまったので仕方なく、どれもこれも「仕方なく」行くことがほとんどだと思います。そして、その場で決して満足できていないのが事実。
さらに言えば、安っぽい居酒屋でゴタクを並べている男性のほとんどがうだつの上がらないオッサンで、会社では窓際とか上司から虐げられているので、こういう居酒屋に部下を連れて行き「本当ならオレはこれぐらいすごいんだ」なんて口角泡飛ばしながら仮定の話ばかりを並べるもんだから、連れてこられた部下はいい迷惑。「そんなに気に入らないなら上司にはっきり言えばいいじゃない」なんて正論でも言おうものなら、「おまえは世の中をわかっとらん」とかなんとか。まったく不毛な時間が延々と続くので、こんな所へ連れてこられた女子はストレス解消できるどころか、余計にストレス溜まってしまいますよね。
特に長いあいだ男尊女卑が当たり前であった日本では、うだつの上がらないオッサンは女子社員の前ならいくらでも威張れると思って、こういう安っぽいところで急に雄弁になり、自分は安上がりにストレスを発散できて大満足。
私のイメージするオッサンの居酒屋とは、こういう場所です。
女子からすれば、「オッサンのくだらん話聞いてやるんだから、こんなしょーもないもの食わせないで、もっと高級なもの食べさせろ!」と思いますわよね。
日本人はうるさい環境が嫌いな人が多いので、安っぽい居酒屋とは決して世界の人がイメージしているような楽しい場所ではないことを私は言いたかったのだ。
別にお金を持ってるとか高級ぶってるとか、そんな自慢をしたかったわけではない。
単に日本にある習慣を正確に伝えたかっただけなのに。
なぜかこの人と話していると、すぐに論点がずれてしまって、「私はあなたみたいに高級ではない」と自分を卑下していじけてしまうんですよね。
まったく、めんどくさい。
もっと素直に話ができないものだろうか。
テレビや映画なんて、ほんの一部の習慣しか表現していないし、わざと美化していることも多いのに、それがすべてだと思わないでほしいし、思うのは勝手だが、実際に現地人が「違う」と言っているのだから、少しは耳を傾けるべきでしょうが・・・。
今でも「日本の女性は、ダンナさんが帰宅するといそいそと玄関まで出迎え三つ指ついて『お帰りなさいませ』とひれ伏す」と思っている外国人が少なくないようです。
きっと日本には「おしん」みたいなスポ根真っ青の忍耐、忍耐、また忍耐の女の子ばかりいると思っているのかもね。
外国人と交流するときには、まずその人が持っている先入観を取り払うことが重要なのかも、と思いました。