私の大阪の新居には、たまーに小さい虫が出ます。
私は初め、「遂に出てしまったか、ゴキブリの赤子が」と思いました。
(でも、3年前くらいに行った豊田市の断食施設と比べれば、これくらいどうってことはありません。
あの施設では、毎朝布団に大量に溜まった小蝿の死骸をコロコロで取ることから一日が始まっていました。
一言で言えば「最悪」です。
朝起きて「ん?なんか布団が黒いな?」と思い、よく見ると、それは全て小蝿の死骸だったのですから。
それが原因ですぐ帰りたくなりました。(と言いつつ3週間いましたが。))
閑話休題。
昨日の朝、部屋でこんな虫を見つけたのです。
私は初め、「遂に出てしまったか、ゴキブリの赤子が」と思いました。
また、同時に「まだ赤子で良かった」とも思いました。
立派なゴキブリが出てしまうと、対処の仕様に困ります。なにせ出勤前の朝ですから、そのような余裕はありません。
私は、玄関の外に逃すつもりで、この虫をティッシュで軽く捕らえることを試みました。
例え虫畜生だとしても、なるべく命を重んじようという考えを持っているからです。
しかし、この虫は動きがすばしこい上に、柔らかく平べったいため、「軽くティッシュで包む」ことが大変難しいのです。
気を遣ってこのまま逃げられてしまったら、私としても気が収まりません。
そこで私は、捕えることを優先して、やや強くティッシュで押さえつけました。勿論、床に痕が付くことは避けたいため、潰れないように力を加減しました。
そして、玄関の外でティッシュを広げました。
しかし、虫は動きませんでした。潰れてこそいないものの、何かしらの器官が損壊して、もう帰らぬ虫となっていたようでした。
「悪いことをしたな」と思いつつも、何事も無かったかのようにティッシュを更に強く握り潰し、これをゴミ箱に放り捨てました。
そして昨日の夜、私はこの虫の正体を知るために、Yahoo!知恵袋に質問しました。
すると、すぐに回答が二件付きました。
一件目が、「ヒラタチャタテムシといいます。」と断言する回答。
調べてみると、このような虫でした。
うーん。私が見た虫は、もう少し平べったくて、足のような触覚のようなものがたくさんあった気がします。
程なくして、二件目の回答が寄せられました。
「かみさかな」? 恥ずかしながら読めませんでした。
初めて見る文字面だったのですが、「紙の魚」とはなんだか心が惹かれます。
調べてみると、どうやら〈シミ〉という虫でした。
どうやら、私が目撃し(て殺し)た虫は、こいつらしいのです。
この、お尻に付いた三本の毛が、その確証です。
紙を食べ、魚のように素早くくねるように動くため、「紙魚」という漢字が当てられているようです。
(やはり、複数の回答を得ることには意味がありますね。
誰か一人に聞いた回答を鵜呑みにしてはなりません。)
紙魚は、湿気を好み、古本や段ボールがある部屋によく出るとのことです。
私の部屋には、未だアート引っ越しセンターの段ボール2つあります。そして、その中身は全て本類です。
こういう訳で、紙魚の格好の住処になっていたのでしょう。
私の部屋には本棚がまだ無いので、本類の入った段ボールは暫くこのままになることが予想されます。
本棚を買うお金と時間の余裕が無いのと、本は仕舞ったままでも生活上困らないからです。
しかし、私はこの〈紙魚〉に対して、一切の嫌悪感を今のところ持っていません。
むしろ、次に見かけたら上手く捕まえて飼ってみようと目論んでいる程です。
と言うのも、紙魚をペットとして飼っているという人がネットに散見されたからです。
調べるほどに、紙魚というのは何とも奥ゆかしく魅惑的な生き物だと感じます。
その理由を列挙しますと、
①名前
なんと言っても、「紙魚」とはいかす名前ですよね。
更に、「shilverfish」という英語名もかなりかっこいいです。
②原始的な無変態の虫
なんと、紙魚の起源は3億年以上も前だというのです。
これぞ「生きる化石」と言うのでしょうか。
また、無変態(幼虫も成虫も同じ形)の虫はとても珍しいようです。(他に、トビムシというのがいるみたいです。)
③小さくてちょっと可愛い
ゴキブリに比べれば、目撃時の衝撃はほとんどなく、むしろよく見れば可愛いのです。
④本は食べるが、人体への被害は無い
ダニなどと異なり、人に噛んだりはしないそうです。
まぁ、本を食べられるのはあまり良くないですね。
⑤俳句の季語として用いられる
『逃るなり 紙魚の中にも 親よ子よ』という小林一茶の俳句に登場しています。
晩夏の季語らしいです。
まだ魅力はあると思いますが、とりあえず今回はこれくらいにします。
存外に心が躍った紙魚との出会いでした。
しみちゃん、また出てこないかなー!





