ある日勤 ![]()
私はいつも早めに職場に着くようにしている![]()
詰所に入ると
スタッフがいつも以上にバタバタしている![]()
「あ、めがねん![]()
明け方急変あってさ
日中危ないかも
」
この日私はその患者さんの受け持ちになっていたので
夜勤の同僚と、様子を見に行った![]()
部屋に近づくと
部屋の前まで
『死』に向かっている匂いがたちこめている![]()
ああ、まもなくだな![]()
と、わかる![]()
部屋に一歩入ると
匂いは更にきつく
黒い霞のようなものが
渦を巻くように部屋の中にこもっている。
しっかり立っていないと
その渦に引っ張られそうになる。
すごいね![]()
そう言い、同僚を見ると
(彼女には霊感がある)
「やっぱりわかる
」
うん、
凄い念というか、
抗ってる。
誰か待ってると思う。
「うん、私もそう思う。」
体にまとわりつくような粘いその霞から早く逃れたくて
二人で部屋を出た。
途端に
強烈な吐き気がして
洗面所に駆け込んだ。
このままでは引っ張られる。
私は部屋持ちなんだから、
しっかりしないと。
すぐに控え室に行き
塩を鞄から取り出し洗面所に戻ると、
体にかけ、
嗽をした。
洗面所の鏡に映る自分の顔に
絶対に負けない![]()
しっかりしろ![]()
と、カツをいれる。
病棟に戻ると
その患者さんの後見人の方が来られた。
(全く身寄りのないこの患者さんは、ある機関を通して第三者を後見人として、全てを任せている。)
お部屋に案内する。
すると、
あんなに強い死の匂いとまとわりつくような粘りのある黒い渦が
消えた。
そうか、後見人の方が来るのを待っていたんだ。
何もかも任せている後見人が居ないことに心配と不安を感じていたのだろうか。
後見人が来られて
ほんの数分で
心拍が下がり
呼吸が止まり
心拍が止まり
静かに息を引き取られた。
穏やかなお顔だった。。。