同じ夢を何度も見る ![]()
私は仰向けで、水の中に沈んでいく
それが海なのかどこかなのかわからない
目は開いていて見てはいるのだが
何しろ水の中から見上げているので
ぼやけていてハッキリ見えない
だが誰かが
男か女かわからない誰かが私を上から覗きこんでいるのがわかる
そして私はその人を見ながら沈んでいくのだ
苦痛や怖れは感じない
そこにあるのはとてつもない絶望感と寂寥感だった
春の陽射しを感じるようになってきたある日 ![]()
夫がドライブに行こうと言ってきた
珍しいこともあるもんだと思いつつ出かけた
しばらく車を走らせ、人通りのない山道に車を停め、夫とブラブラ歩く
春が近いとはいえ、まだまだ風は冷たい
だが間違いなく春は近づいてきており
凍り付いていた川も所々溶け始めてきている
夫が橋から身を乗り出し指をさして言う
「おい、魚が泳いでるぞ
見てみろよ
」
まぁ子供みたいにはしゃいじゃって![]()
はいはい、どれどれ![]()
夫が場所を譲ってくれ、私も橋から身を乗り出して覗きこむ
あ![]()
と、思う間もなく私は橋から川へ落ちた
藻掻いても藻掻いても体がいうことをきかない
川の水は氷混じりで瞬く間に体温を奪い、こわばっていく
私は仰向けになっている
橋から夫と思われる人影が私を見ているのがわかる
いや、もう一つ人影がある
あれは女…![]()
夫が私を突き落とした
浮気相手の女と一緒になるために…![]()
夫が浮気しているのはわかっていた
でも一時的なもんだろうと、見てみぬふりしていたのに
こんなことになるなんて…
深い深い絶望感と寂寥感
私は夫に殺されるんだ
私はこのまま仰向けで沈んでいくのだ
あれは正夢だったのか ![]()
Cパターンへ ![]()