あ~うっとうしいったらありゃしねぇ![]()
![]()
『勉強してるかい』
『勉強頑張ってね』
『来年は受かってくれないと…』
『もうお母さんあんただけが心配でねぇ』
はいはい、心配かけてすいませんね
俺も必死に勉強したんですけどね
落ちちゃったんだよ ![]()
お袋の残念そうな顔…
申し訳ない気持ちは勿論あるさ
だけど一番悔しくて情けなくて恥ずかしいのは俺なんだぜ…![]()
だから俺なりに頑張ってるつもりなんだ
親父が定年になって家にいるようになり
俺にとっては都合がよかった
最初はね…
お袋が毎日家にいるようになった親父の世話をするから
俺への干渉が少なくなったからだ
なぁんにも家のことしたことない親父が一日中いるから
お袋のストレスはなかなかなもんだったと思うよ
だけどさ
その親父がコロッと死んだんだ
心筋梗塞だとさ
糖尿病持ちで血圧も高く、そのくせクスリとか病院嫌い
こっそり隠れて酒呑んだり甘いもん食ったりしていたもんな
そりゃ死ぬぜ![]()
悲しくないかって![]()
悲しいさ
まあ泣いたしよ
だけど、おかけで
お袋の世話焼きが一気に俺一人に向かってきたのさ![]()
うるせえ![]()
うるせえ![]()
![]()
うるせえ![]()
![]()
![]()
もうたくさんだ![]()
このクソ婆あ![]()
俺は俺だ![]()
ほっといてくれ![]()
俺は親父じゃないんだ
構うな
お前ぇのその押し付けがましさにうんざりなんだ
いっそ死んでくんねぇかな……
ふと部屋の隅に目をやると
いつも運動不足解消のために素振りをしている
バットが目に入った
コレでお袋を思いっきり殴ったらどんなにかスッキリするだろう
もうあのキンキン声も押し付けがましいお節介ともおさらばだ
そしたら俺は自由になる![]()
お袋はもうぐっすり寝てる
なんか最近酒呑んでから寝てるもんな
親父が死んでからかな
もうじき親父に会わせてやるぜ
3へ