その人形がいつからここにあるのかは知らない
物心がついた頃にはあったのかもしれない
無機質に輝くブルーの瞳は何も見ていないようで
見ているのだろうか
ふと人形を見るとなんだか見つめられているような気がするのは
思い過しだろうか
ほんの少し開けた小さな唇は
今にも何かを話だしそうだ
そんなことあるはずないのはわかっているが
人形を見ると
その瞳を見つめ
何か聞こえるのでは?と
耳を澄ませてしまう
いつしかその人形の瞳が輝くのを見たい
その唇が何かを囁くのを聞きたい
そう思うようになっていった
バカバカしいことは充分わかっていた
だから家族にも、親友にも決して言ったことはなかった
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