位置的に、運転手を見ているわけではない


かっちり右をむいているし、目線も右だから、私でもない


対向車線?


ちょっと右を見てみたい



だが、私の中の私が
《ダメ!》と言っている



だんだん気味が悪くなってきた


なんとかその車から離れることにしよう


だが、その車と私の車は左車線にいるから、追い越すには右の車線に入らないといけない。





それだとその顔に見られてしまうじゃないか!



よし、ゆっくり走ろう




そう思い、スピードを落とす



なんてことだろう


前の車もスピードを落としてきたのだ



今度は信号が点滅してきた


よし、このままいけば前の車はそのまま通り過ぎるだろう




私が止まれば離れられる



しかし


点滅しはじめた途端、前の車が停車する



どんだけ優等生運転なんだよ!



またイヤでも、間近で
見てしまうことになった



相変わらずその顔は
こわいくらい右を向いている



女性だ




きれいな顔立ちをしている



瞬きもしないでじぃっと右を見続けている




何を見ているんだろう



私も見て見ようか?



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