本日の非検体は、次男坊の2016年式YZF-R25です。年末年始の帰省に合わせて、ドライブチェーンのたわみ量を調整することにしました。
- たわみ量の測定
取扱説明書に従って、ドライブチェーンのたわみを測定します・・・が、取説の説明が無茶です。サイドスタンドを立てた状態で測定しろと書かれていますが、点検するだけならそれでいい。でも、調整するには、スタンドに乗せて、車軸が自由に動く状態にしなきゃ無理です。
仕方ないので、1)サイドスタンドで立てている状態、2)フロントスタンドで立てた状態、3)リアスタンドで持ち上げた状態、の3つを比べてみました。結果は、いずれの状態を比較しても1mmの違いもありません。
また、取説には50Nの荷重で動かせと書かれていますが・・・、バネばかりでも使えと言うのでしょうか?これは無視して指先で動く範囲でたるみを測りました。
- たわみ量の調整
まず、車体右側のセルフロッキングナットを緩めます。タイヤが設置している時の方が緩めるのが簡単なので、リアスタンドに載せる前にナットを緩めます。
リアスタンドを車軸より少々前にかけて車体を持ち上げます。次にキャップを取り外し、12mmレンチを2本使って、アジャスターを回らないように抑えつつ、ロックナットを緩めます。
上の写真のようにアジャスターナットだけが自由に動く状態にし、たわみ量を計測しながらアジャスターを締めて調整します。アジャスターをほんの少し回すだけで10mmぐらいたわみ量が変化しますので、ご注意ください。
また、取説に「刻みメモリを左右同じ位置にします」と書かれていますが、どう見ても右側のメモリが1本少ない。これ、どういうことなんでしょう?
- 規定トルクで締め付け
たわみ量の調整が終わったら、セルフロッキングナットを57Nmで、ロックナットを16Nmで締め付けます。
アジャスターの緩みが怖いので、セルフロッキングナットを規定値で締めた後にアジャスターを増し締めしています。今回、たわみ量はスタンドに乗せた状態で35mmに調整し、アジャスターを増し締めした直後のたわみ量、ロックナットを締めて車体をスタンドから下ろし、サイドスタンドを立てた状態でのたわみ量を比較しましたが、結果はいずれも1mmの違いもありません。
以上、規定値で締め終わったら軽く走行し、斜めに進むようなことがないか確認して完了です。