医療に身を捧げる人たちに感謝しきりでした。よりによってこんな大変な時期に、武漢ウイルス(COVID-19)と関係ない理由で御迷惑をおかけする羽目になるとは・・・。

 

昨日、母が入所している老健(介護老人保健施設)から電話があった。母の受け答えが覚束なくなったため、病院へ救急搬送したいとのこと。

救急センターでは、老健から付き添って来た看護師と診察結果を待つことになった。母の状態は酷い。返事はするけれど会話が成り立たない。繰り返し判別不能な言葉を発し続け、点滴を受けているのに暴れる。

 

母:「もりょーひゃん!」

 

たぶん、「おとーちゃん」か「おとうさん」と言っている。前者なら祖父、後者なら父のことだが、どちらもとうの昔に鬼籍に入っている。

 

俺:「いないよ。」

母:「もりょーひゃん!」

俺:「はいはい、どっちのお父さんだよ。」

母:「もりょーひゃん!」

俺:「どっちがお迎えに来た?俺には見えんけど。」(←錯綜ぶりを見て、素でそう感じたのです。)

 

横で表情が消える看護師。カーテンで仕切られた隣のストレッチャーからも会話が消えた。世の中、冗談では済まされない時と場所があるってものだ。>自分


入院

 

母の意識混濁の原因は、血中のアンモニア値。良くある原因は肝機能障害。しかし、血液の肝機能検査値は正常。医師の出した結論は尿路感染症、抗菌治療のため入院。やれやれ・・・。

それにしても、肝臓がやられてもあんな状態になるのか。酩酊状態より酷い。俺、真面目に飲酒量を見直そう。

 

ところで、今は誰もが介護から逃れられない時代。少子高齢化だから当然のこと。みなさん、自分の血縁者に高齢者とその予備軍が何人いるか数えましょう。そして、介護ができる人のことも。自ずと、介護は他人事ではないと分かるはず。怪我や病気が原因となり、ある日突然やってくるのが介護です。その時が来て、「まさか」なんて言っても遅いのです。

国民年金では老後の介護なんて無理。厚生年金でギリギリ。年金が要らないほど裕福でなければ、施設費で家計が疲弊し、在宅介護では家庭が破綻する。決して貧乏ではない我が家ですら、たった2人の要介護老人に手を焼いているのです。

 

たかだか10%の消費税に不平を言い、10年後の血税である10万円の支給に喜び、自分がどれだけ税金を払って、どれだけ政府や自治体に負担をかけているかを計算することもできない人たち。夢は寝ている時に見るものですよ。