どんな天才にも限界はある。
でも、ウマシカには限界がないみたいだけれど。
上る道には困難が多いが、転がり落ちるのは簡単ということか。
偉大な作家であっても、たまに事実誤認がある。
例えば、とあるSF小説には、突然変異で言葉を話すロバが登場する。
でも、ロバは気道と食道がつながっていないから、どんな突然変異を起こそうが巧みに発音することなどできない。
もちろん、それをその作家に言っても、「Son, it'll be a mutation. Haha!」と言うだけのは分かっている。
他にも、犬や猫は色を識別できないと思っている作家がいる。
本当のところは、猿以外の多くの哺乳類は、赤緑の色盲であるだけ。
大半の哺乳類は、青色や黄色を認識できる。
草食動物たちが緑の茂みに隠れるネコ属に気付かないのは、緑と黄色を識別できないから。
決して、白黒の世界に生きているからではない。
でも、たまに耐えられない嘘っぱちに出会うこともある。
これを読んだ当時、たまたまコンピューター関係の仕事に携わっていたから、同僚たちに話すネタとしては秀悦だった。
その時、たまたま居合わせた派遣SEのお嬢ちゃんも爆笑していたなぁ。
でも、この本を読んでから、この作家の本は読まなくなった。
彼の物語が薄っぺらなものにしか思えなくて、興味が失せた。
作家であることは、大変だね。