いつかこの日が来るってわかっていた。
わかっていて俺は
お前の傍にいることを選んだんだ。
だから、この痛みも覚悟していた。
大丈夫。
お前の幸せな顔を見れれば。
大丈夫。
もうお前を俺に縛りつけないから。
もう、これでほんとうに
"Good Bye. "
「あ。久しぶりでとね〜ルアニヒョン」
「・・・セフナか」
「どうしたんでとか〜?元気ないでとね」
「・・・ミンソガと音信不通になって。電話しても携帯番号変えたみたいで繋がらないし、部屋に行ったらもう出ていてさ」
「そーだったんでとか〜」
「ドアにはたった一言"Good Bye"って」
「・・・それってもうヒョンとは会わないってことでしょ?」
「っ・・・けど!なんで?!俺、何かしたか?!」
「何もしなかったからじゃないですか?」
「!ギョンス、、それにカイも・・・どういう事だよ?それ」
「ヒョンはミンソギヒョンに一言も言ってない事があるよね」
「?は?」
「ルアニヒョンの気持ちは俺たちみんな知ってまと」
「そして、それと同じくらいミンソギヒョンの気持ちもわかります」
「??」
「ヒョン。この家を出ていく時にミンソギヒョンに言ったこと覚えていますか?」
「・・・・・・・・・!」
「それが、ミンソギヒョンにとってルハニヒョンの答えだと思ったんです」
「部外者の俺たちですら思ったんだからミンソギヒョンは尚更じゃない?」
「そんなっ!俺はそんなこと1ミリも思ってな」
「ルハニヒョンが出て行ってから、ミンソギヒョンもすぐにこの家を出ました。僕たちも突然だったので何も聞けず、行方はわからないんです」
「っ・・・そんな!」
「ただ唯一わかってることは、ミンソギヒョンはまたこの家に戻ってくることだけです」
「え?」
「ヒョンが出ていく時俺たちにたった一言だけ言ったんだ。"行ってきます"って」
「ッ!!」
ねぇ、ミンソガ。
離れてみてはじめてわかったんだ。
自分が出した言葉にはじめて後悔した。
ミンソガを失ってはじめて気づいたよ。
ミンソガはずっとこんな気持ちだったのかな?
俺といる間も、離れている今も。
「ミンソギヒョンが帰ってくるまで待ちましょう、ルハニヒョン」
「・・・ああ。そうだな」
鍵が開く音と
ゆっくりと開いてく扉の音がして
「ただいま〜」
ずっと待ち焦がれた声がして走り出す。
「ミンソガ!」
「なっ・・・んでルハニがココに居るんッ」
ずっと触れたかったぬくもりを
もう二度と放さないように
強く強く抱きしめる。
「おかえり。ミンソガ」
俺はこんなにも暖かい言葉を
ミンソガに言えなかった男だったんだね。
もう二度とあんな言葉は言わないよ。
Don't Say "Good Bye"