昨日、姉貴から貰ったチケットを見ながらどうしようか悩んでいた。
来週だから今日聞けば問題はない。けど、その日にギョンスの予定が空いてるかどうか、もし空いてても一緒に行ってくれるかな?
そんなことを繰り返し悩んだ。
今までギョンスと近場の喫茶店とかお昼を食べに言ったことはあっても、ふたりでどこかに遊びに行くことはなかった。
それで初めて行く場所が遊園地って。
しかも男ふたりって。
俺は大好きなギョンスとだから全然平気だし、むしろふたりだけっていうのがすーげー嬉しいんだけど、ギョンスはどうなんだろ?
「あー、うー。」
恋すると誘うのにこんなに悩むもの?
………………………………………。
今ここで悩んでたって仕方ないか。
誘って駄目ならだれかに譲ればいい。
いつ誘おうか?
今日はボーカルレッスンが終わったらこっちに来てくれるけど、それまで待てない。
俺は今休憩中だけど、向こうはどうなんだろ。
まだ練習中かな?
あーもう、いいや。
行っちゃえ!
[ Lucky ] side K
「いいよ。行こう。」
え…………
にっこりと俺を見上げるギョンスからの返事に俺は耳を疑った。
マジで?
悩んでたのがバカみたいに思えてきた。
「やった!」
すっげー嬉しい!!
「ふふ。もしかして、このことで来てくれたの?」
「うん。ギョンスと行きたかったからはやく誘おうと思って来た。」
だって、休みの日も一緒に居たいから。
「そ、そうなんだ。このあと練習でそっちに行くのに。」
「いいの!はやく会いたかったから来たんだ。」
会って、話して、もっと長く一緒にいたいんだ。
ああ、でも、
「ギョンスは嫌だった?」
普通友だちならこんなこと言わないし、引かれちゃったかな?
「そんなことないよ!嬉しいよ!」
え、マジで?
満面の笑顔で言うギョンスにきゅんとする。
あーやばい。
嬉しすぎて叫びそう。
「そ、ならよかった!」
なんて思ってちらっと部屋の壁にかかってる時計を見ると、休憩時間が過ぎてた。
「あ。俺、もう行かなきゃ。」
やべ。
今日の先生は厳しいんだよなぁ~……。
名残惜しいけど、行かなきゃ。
「じゃあまた後でね。」
「うん。」
小さい頭で頷く姿にまたときめいて、また後で会えるんだから我慢!と自分に言い聞かせて急いで練習室に戻った。
このあとまたギョンスに会えることと、来週の休日にもギョンスと一緒に居れることが嬉しくて、遅刻して怒られてる間話なんてまったく聞いてなかった。
はやく来週になんねーかなぁ~♪