「……うん。すき。ルハンがすき。」
今のは幻聴?
もしかして俺は夢を見てるのか?
だけど、君は俺の腕のなかにいる。
夢でも、幻なんかでもない。
[ Everyday with you ] side L
「すき。」
真っ直ぐに俺の心に響く君の声。
「ほんと?」
「うん。」
額を俺の胸に擦り付けて頷く君に、
「ほんと?」
また確かめてしまう。
「ルハンこそ?」
上目遣いで問い返す君を、
「好きだよ、好き!大好き!」
嬉しさのあまり誕生日プレゼントを貰って喜ぶ子どものように、ぎゅうぅと抱き締めた。
「あー、ヤバい。嬉しすぎる。」
「…俺も。」
抱き締めかえしてくれるシウちゃんが可愛くて愛しさが増す。
「………ねぇ、ほんと?」
もう一度すきって聞きたくてしつこく聞くと、シウちゃんは俺の手を取って自分の胸に手を充てた。
驚く俺を見る瞳は真っ直ぐで、とても綺麗だった。
トクン、トクン、トクン、
「聞こえる?俺の心臓の音。」
今の状況が信じられず、彼の胸にある自分の掌から目が離せなかった。
俺の胸にも彼の掌が充てられる。
「お前と同じ。」
トクン、トクン、トクン、
重なる俺たちの鼓動。
思いがけない彼の返答に心が揺れる。
溢れる想いを堪えられなくて、もっと彼に触れたくて抱き締めてキスをした。
ときどき擦れる鼻はくすぐったくて、
息継ぎの度に漏れる吐息は熱くて、
初めて触れる唇はぷるんとしてやわらかくて、
もっとシウちゃんを感じたくて、キスを深めていった。
今まで擦れ違ってきた俺たち。
でも、もう逃げないよ。
だって、もう手離すことなんてできない。
「一生、離れてやるもんか。」
緩む顔で自分に誓う。
「一生、離してやるもんか。」
シウちゃんは俺の言葉に続くと、首に腕をまわして抱きついた。
そんな愛しい彼を抱き締めて彼のすべてを手にいれた幸福感と安心感に目眩がする。
これからはずっと君の傍で。
Never end _________________________
最後まで読んでくださりありがとうございました!♪ヽ(´▽`)/