미행~shadow~ 20 | EXO's World 。… .:*:・'°☆

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カメ更新ですが気長によろしくお願いします



[ Listen to my heart ] side X




「好きなら離れんなよ………ルハンがいない方が嫌なのに……。」


口が勝手に言葉を続ける。




ずっと近くにいるのに、ひとりな気がして寂しかった。



ルハンが離れてく気がして怖かった。



いつからこんな風に思うようになったんだろう。



「俺から離れるな!俺の傍に居ろよ!ばか!」

命令っぽい言葉に、孤独だった俺が本音を溢す。



「シウちゃん、それって、つまり、俺のこと、好きってこと?」


期待に目をまん丸くして見つめるルハン。





ルハンは言ってくれた。


俺が好きって。


だから、伝えずに見守ってたって。



だけど、俺はそんなの望んでない。




前みたいにふざけ合って、笑い合って、ときには喧嘩してすぐに仲直りして。



俺は昔みたいにルハンと居たいんだ。



ルハンがいいんだ。




ぎゅっと背中の布を握り締めて、薄い胸に顔を埋める。




トクン、トクン、




布越しで伝わるルハンの熱に鼓動が少しずつはやくなっていく。



ルハンの腕のなかに自分が居る幸福感に、彼がここに居る安心感に包まれる。




トクン、トクン、トクン、





………ああ、そうか。



君が部屋を移動したあのとき、どうして泣いたのか。



今までどうしてこんなに悩んでいたのか。



「……うん。すき。ルハンがすき。」




いつも君のことばかり考えていたのも、



いつも君が居ないだけで寂しかったのも、



いつも君を求めていたのも、



ぜんぶ、ルハンがすきだから。




「すき。」


「ほんと?」

微かに震えているルハンの声。


「うん。」

額に胸を擦り付けて頷くと、


「ほんとに?」

更に真実か探る君。


「ルハンこそ?」

俺も疑って聞くと、


「好きだよ、好き!大好き!」

嬉しそうな明るいトーンで喜んでぎゅうっと抱き締めてくれる。


「あー、ヤバい。嬉しすぎる。」


「……俺も。」


ルハンの本心が知れて嬉しい。
俺をすきって言ってくれる君がすき。


「………ねぇ、ほんと?」


何度も聞いてくるルハンが可笑しくて、彼の手を取って自分の胸に彼の手を充てた。


更に驚くルハンを真っ直ぐ見つめる。



トクン、トクン、トクン、


「聞こえる?俺の心臓の音。」


ルハンは俺の胸にある自分の手を凝視したまま何度も頷く。


彼の胸に自分の掌をあわせる。


「お前と同じ。」


トクン、トクン、トクン、


重なる俺たちの心拍数は同じリズムで互いに反応している。



不意に身体全身に痛みが走るほど抱き締められて、後頭部を押さえられて唇が押しつけられる。


「んん、ふぅッ、」


「ん、はぁ、すき。すっげーすき。」


「ル、ハ、、んぁ」


いつの間にか壁に追い込まれて逃げ場がなくなり、何度も角度を変えて唇が重なる。


触れるだけだけど、深くなるキスを受け入れていく。


ときどき擦れる鼻先、

息継ぎの度に熱く漏れる吐息、

やわらかくて、あたたかい唇、

ぜんぶに全神経が集中して、ルハンを感じた。






今まで擦れ違ってきた俺たち。

でも、もうそんなことはないよね。


だって、今は、君はここに居るんだもん。



「一生、離れてやるもんか。」


真剣な言葉には似使わない幼い笑顔。
そんな君が少しだけカッコよく見える。


「一生、離してやるもんか。」


俺も自然と笑顔になって、彼の首に腕をまわして抱きついた。



これからもずっと、君の傍で。