side B
いつも磁石のようにくっついて甘えてくる大きな駄犬。
撮影や収録の合間に、必ずこうして抱きついてくる。
ハッピーウイルスを俺に降り注いで包むんだ。
「おい、こら、そろそろ離れろ。」
ほんとは俺もこのままでいたいけど、そんなの言えるわけないし、それに今はまだ仕事中。
チャニョルは嫌々ながらも寄せていた体を放した。
離れてく手を目で追っていたら、その手で俺の手を包んでぎゅっと握った。
どきっと心臓が跳ねてチャニョルを見れば、舞台に戻るまで!とお願いしてきた。
「……しょうがねぇなぁ。」
素直になれない自分がイヤだけど、そんな俺でもチャニョルは笑って愛を囁いてくれる。
そして、またいつものようにふざけ合ってみんなに交じるんだ。
そんな日常に俺は今日も幸せだ。
チャニョル、お前がおるから。
………絶対言ってやらないけど。