その瞬間、ビビっときた。
俺のお姫様!!って♪
side C
動きがトロいとよく言われ、俺のほうが脚長いのに俺よりもはやく行ってしまったカイを追いかけていたときだった。
その日の廊下はなぜか滑りやすくて、おもしろおかしく滑りながら走ってカイを追いかけていたら、目の前の人にぶつかってしまった。
持ち上げて顔を見た瞬間、俺の心臓がポップコーンのように弾けた。
つぶらな瞳にやわらかそうな唇。
栗色の髪が白い肌によく合っていた。
え、なにこれ、めっちゃかわいいんすけど!!!
怒った顔もかわいい!!
降ろすと俺よりも小さくて、下から睨む姿がなんとも愛らしかった。
もっと喋りたかったけど、遠くでカイが急かすから慌てて謝ってカイのもとに走っていった。
あぁ、なんだろ、この気持ち。
また会えたらいいな~♪
なんて、すぐにまた会えるとは、そのときは全然思わなかった。