「ジョンイナにチョコはあげない!」
ウソつき。さっきはあるわけないじゃんって言ってたくせに。
明らかに嫉妬してる姿が可愛くて、意地悪したくなる。
俺がヒョン以外の人からのチョコなんか、貰うわけないじゃん。
それに、昨日、遅くまで食堂のおばさんにキッチン借りて全員分作ってたの知ってるんだよ。
俺の分はべつに作って違うラッピングをしてあることも。
今持ってることだって、ズボンのポケットから黄色いリボンがはみ出てるから知ってるよ。
嫉妬してくれないんでしょ?
そんな意地悪するなら、俺だって意地悪するよ?
「なら、ヒョンをちょーだい。」
「……は?」
ぐいっと掴んでいた腕を引き寄せて、ギョンスヒョンを抱き上げる。
俺よりも小さくて身軽なヒョンは、俺の腕のなかで暴れだす。
俺はお構いなしに、ヒョンをベッドに押し倒して、深く深く唇を重ねる。
「んぅ…っ…ジョンイナっ…やめっ!」
「喋らないで。」
何度も角度を変えて唇を重ねて、ヒョンが息を吸おうと口を少し開いた瞬間に舌を絡ませる。
「ふぅっ!?……んんっ!」
息苦しさに涙目になって、大きな瞳が潤みはじめる。
唇をはなすと、頬をピンク色に染めて肩で息をするヒョンと目が合う。
とろんと蕩けた顔で俺を見つめて、俺の理性が揺らぐ。
「ヒョン、食べてもいい?」
キスしている間にポケットから取ったチョコを筒みごとくわえて見せる。
「あっ!ダメっ!」
奪いかえそうとするヒョンの両手を片手で頭の上に押しつけて動けなくする。
奪ったチョコを脇に置いて、もう一度ヒョンにキスをする。
「チョコがダメなら、ヒョンはいいんだ?」
「はぁっ?!////」
顔を真っ赤にして驚くヒョン。
あぁ、だから、そんな顔されたら止まらなくなるでしょ?
「遠慮なくいただきます♪」
「ばっ?!///待って、ジョンイナっ……!わあぁぁぁぁっ!!?」
めっちゃ美味しいValentine ♪
