行き過ぎた食育は、いじめられ易い子供をつくる

おととい、テレビを見ていたら、専門家が言ってたことが気になった。

「子供の食事に気を配るのは良いのですが、それが行き過ぎると、その子は『いじめられやすい子になる』という結果が報告されています。
 無添加や栄養のある物を食べさせよう、という試みは正しいことです。しかし、あまり厳しくコントロールしてしまうと、「これ食べても良い?」と、常に子供は尋ねるよになります。結果、おどおどした態度を取るようになり、そこに付け込まれていじめられやすい子になるのです。これは6歳くらいまでの間に形成されます。
 なので、たまに子供が市販のお菓子を食べたいとか、野菜を食べたくない、とか言った際に、それを少しは聞き入れてあげて自分で選ばせてあげることも必要です。」

その番組に出演していたマツコさんが、

「どんなに食育したって、家を出た途端にジャンクフードに走るからね」

と言ってた。確かにそうだな、と思う。

アレルギーで食べたらかゆくなるとか、命に関わるとかでなければ、ある程度好きにさせるのも必要だよね。

うちの子はアトピーだったから、食べれない物が多かった。これは仕方がない。でも、こっそり着色料の入ったキャンディや卵入りのケーキをもらって、私に内緒で食べたりしてたみたい。命に関わる場合は絶対にダメだけど、うちの場合は死ぬ程ではなかったから。

思ったんだけど、食育だけでなく、これって宗教にも当てはまると思う。

私はモルモン教の教義を教え込まれて育った。祈るときは、必ず「天のお父様、、、、、、もし、御心ならば、●●をお願いします。」と言ってた。自分の考えが教会の教えと違ったら、それは自分が間違っているんだ、だから必ず教会の指導者に従いなさい、と教えられた。

だから自分が本当は何をしたいのかわからなくて、いつも他人に意見を求めるようになった。いじめられたことも何度かあった。

たぶん、いつも神様の望みや親の顔色を気にしてたから、おどおどして見えて、いじめられたのかもね。

だけど、ジョセフ・スミスが一夫多妻をしたと分かった時、それもエマに内緒でやったことを知った時、これが神からの教えだとは到底信じられなかった。しかも、教義と聖約132章で、イエスが「もし、エマが拒否ったら、ジョセフはエマに内緒で他の女性たちと結婚してよろしい」と命じてる。これは、ひど過ぎると思った。

最低でも、エマを愛していたら、内緒にはしないと思う。というか、良心があったらできないはずだ。

こんな恐ろしいことを神は教えない。教えているのは、末日聖徒イエス・キリスト教会の指導者なんだ。大体、神は私のお父さん、お父さんなら、私がしたいことをさせてくれるはずだ。命令なんかしないはずだ。

こう思ってから、私は自由になった。

マツコさんが、家を出たらみんなジャンクフ―ドに走る、と言ってたけど、私もそれをいくつか見てきたから、実例をここに挙げる。興味がある人は読んでみてね。

●アメリカにいた時、ある熱心なモルモン教の家族がいた。そこは両親がすっごく過保護。危ないことは一切させない。それから、悪い友達と付き合わないように、デートする時は絶対に二人きりにならないように、と、それはそれは口うるさく子どもたちを育てた。
 結果、娘の一人が16歳で妊娠し、もう一人の娘は悪い友達とつるんで勉強について行けなくなった。

●私の家族も、モルモンではエリートとして通っていたが、一番下の弟はグレた。
他の子たちもいかがわしい雑誌や本を読みまくってたし、テストでカンニングもやってた。ある妹は、駅に止めてあった赤の他人の自転車を「カギがかかってなかったから」と勝手に乗って帰ってきたし、ミスタードーナッツの砂糖壺を家に持って帰って来たこともある。砂糖がたっぷり入っていたよ! 我が家はいつも、教会員の悪口ばかり、みんなで言って盛り上がってた。
 私も、自分を良く見せようとしてウソをついたし、会社の電話を使って宣教師の時に友達になった教会員と話をした。名古屋までかけてた。

ある日曜日、教会から帰って来て妹がドラマを見始めた。すると、母が「安息日にそんなもの見ちゃだめでしょ!」と言って消した。妹は、リモコンを拾ってテレビをつけた。それを母がひったくって、又消した。母は、壁にかかっていたイエス・キリストの絵を指さして、「あの人が見てるよ!」と叫んだ。「だから何だってのよ!」と、妹が怒鳴り、二人はリモコンの取り合いで取っ組み合いになった。
初めは面白がって見てた私も、床の底が抜けると困るので「もうやめなよ」と言って仲裁に入った。
こうやってきゅうくつに押さえつけると、子供は陰でやりたい放題するものだ。
この妹は、友達と酒飲みパーティーに行きまくり、ブランド品を買いあさっていた。

●あるモルモンの男の子は、教会が大っ嫌いで、よく「友達の●●君のうち(モルモンの家族の子)に泊まってそこの教会に行くから」とウソをついて、実際は教会サボって遊び惚けていたらしい。親はこの事実を知らない。

●ハーバード・ビジネス・スクールが2009年に発表した研究によると、米国でオンライン・ポルノ利用者数が最も多いのはユタ州だという指摘がある。
https://www.bbc.com/japanese/36089258 参照

モルモン教会では、純潔の立法というのがある。結婚する前に清らかなお付き合いをしなさい、みだらな雑誌は絶対に見てはいけない、考えてもいけない、すごく厳しい。だけど、オンラインでは戒めを破り放題みたいだね。あんまり厳しくするとこういう結果になるんだね。

●多摩ワードにいた時、教会のクラスで座っていると、娘が顔をくしゃくしゃにして、大粒の涙を流しながら私の所へ走ってきて、ひざに顔をうずめた。「もうプライマリーは嫌だ!行かせないで!」娘はその日、お話の係でだったから、私とお話を考えて練習をしていた。そして、自分で描いた絵をみんなに見せながら話していたところ、一番前に座って聞いていた男の子たちが「なんだ、あの絵!」とか何とかいって、大声でバカにしたそうだ。
 その子たちの母親というのが、まだ子供が小さいってのに、「母親が霊的になるのはすごく大切なことだと思う」と言って、渋谷のインスティチュートに通っている人。うちの子がいじめられたのを見た男性が、「あそこはお母さん、忙しいから子供たちにはストレスなんだよね」と言った。

●エホバの証人たちがよく、駅前に立ってるよね。いろんなエホバさんに話しかけたんだけど、ほとんどの人が自分の子供はエホバをやめてしまったと言ってた。小さい頃は親に連れられて行ってたんだろうけどね。
 エホバさんは、モルモン教よりもルールが多いから、世の中によくなじめない場合がある。七夕、ハロウィン、クリスマス、誕生日会などほとんどの行事を祝ってはいけないし、布教活動もかなり長い時間を要するので、学校や職場でも他の人とトラブルになる。だから、それに耐えかねた子供たちは大人になるとやめていくのだろう。

私は宗教の全てを否定してはいない。それが自分を高めてくれるのなら、行くのをやめろとは言わない。ただ、宗教に対する熱心さには人によって差がある。相手はそんなに一生懸命に信じてないかもしれない。だから、自分の子供がちょっと道を踏み外したことを言ったり、やりたがったりした時は、話を聞いてあげてほしい。ちょっとスナック菓子を食べすぎたり、添加物の入ったハムを食べたって、ほとんどの子は病気にはならないよ!