ファニー・ヤング(カー・マーレイ・スミス)
 ジョセフ・スミスの34番目の妻

ブリガム・ヤングの姉。彼をよく面倒見た。ファニーがブリガムにモルモン書を渡したのだった。56歳でジョセフと結婚。その前に2度結婚している。キンボール家とはモルモンに改宗する前から親しかった。ヘレン・マーに慕われていた。
 初めの夫は道楽者で浮気者だったので離婚。2回目はヒーバー・キンボールの妻バイレイトの父と結婚、幸せだった。しかし、夫ロズウェルはバプテスマを受けることはなかった。

●おいたち
1787年11月8日生まれ。父ジョン24歳の農夫、母アビゲイル22歳。
11人家族で2番目の子。

●最初の結婚
18歳でロバート・カーと結婚したが、彼は浪費家で浮気者だったので離婚した。

ヤング家はキンボール家と仲が良かった。

1827年頃はキンボール家に住んでおり、ヘレン・マーが生まれた時もいた。そして名付け親になった。ヘレンはファニーのことを、素晴らしい人だと書いている。全ての人に愛され、いつも人助けをしていた、と。

●モルモンとの出会いと2度目の結婚
1830年4月にモルモン書を手に入れ、これが神からの啓示だと確信する。
そしてそれを弟ブリガムに渡した。

1832年2月2日、44歳の時、62歳のロズウェル・マーレイと結婚した。彼はヒーバー・キンボールの妻、バイレイトの父親だった。今度は幸せな結婚だった。

そしてキンボール家とヤング家の多くがバプテスマを受けた。
 しかし、ファニーの夫、ロズウェルは決してバプテスマを受けなかった。ずっとモルモンの中で生き続けたが。

カートランドに引っ越し、いろいろなモルモンと出会った。ジョセフとも知り合いになった。

ヘレン・マーは、おじいさんのロズウェルのことを「言葉数は少なく、親切でこんなに良い人はいない、というほど立派な人だった。おじいいちゃんはモルモンじゃないけど、救われる人だわ」と書いている。

ロズウェルは69歳で死亡した。

●予言者との結婚
1843年11月2日、弟のブリガムとジョセフとファニーが昇栄と日の栄の王国について話をしていて、ファニーは、「私は天使になって使えたいの、天国ではね。伴侶はいらないわ」と言った。
 
ジョセフは、「それは愚かな言い分だ、あなたは自分が何をしたいかなんて、わかっていないんですよ。」と言った。そして、ブリガムに、「さあ、あなたのお姉さんを私に結び固めなさい。」と言った。
 
そして、その場でジョセフとファニーは結び固められた。
ブリガムの最初の妻、メリアンと、あと二人が証人となり、ブリガムが式を執り行った。この二人の証人の女性たちもこの日にブリガムに結び固められた。
 ジョセフは38歳、ファニーは56歳だった。

ジョセフの死後、再び未亡人となった。が、結婚は肉体関係を含んでいなかったと思われる。

●ユタでの生活
過酷な旅を乗り切り、ユタへ着いた。親せきと住んでいたが、ブリガムがライオン・ハウスを建て、そこに引っ越した。エライザ・スノー、ジーナ・ハンティントン、エミリー・パートリッジたちと住んだ。
 のちにファニーはその人生について話すことを拒んだ、独りぼっちの時間が多かったからだという。自分の全ての人生を書きとらせた弟のブリガムとは対照的だ。

 ガンになって苦しんだ。71歳で死亡。

●私の感想
いろいろと大変な人生だったんですね。それにしても、ジョセフはこうも簡単に女性と結婚してしまうんですね。愛してもいない人と結婚して、本当に結婚することの意味がわかっているのでしょうか?