岡崎出張中にお客様が大量の生地を持ってこられました。
数にして50種類くらい、かなりの量でした。
何でもお父様が仕立屋をされていて
(既にそのお父様は亡くなられています)
お父様の遺品の中から大量に出てきたらしいのです。
実はそのお客様は前にもその形見の生地を持ってこられ
その中でボクが今でも使えそうな生地を選んで
お仕立てをさせて頂いた所、廻りからのすごく評判が良く
何か着るたびにお父様を思い出すので嬉しい気持ちになった。
そんなお話をお聞きしていました。
そして今回残りの50種類ほどの生地の中から15種類ほど
選んでまたお仕立てをさせて頂く事になりました。
ボクの仕事ってただ単純にモノを作ってるのではなくて
モノを通して家族の絆を深めている、
そんな役割もあるんだなって気づいたんです。
その生地はお父様が気に入って仕入れてきたもの
洋服屋にとって仕入れたものは自分の子供の様に
可愛いものなんです。
その自分の子供の様に可愛い生地を
自分が亡くなった後も自分の息子が着ていると知ったら
お父様は本当に嬉しい気分になりますよね!
日々仕事をしていると何で自分がこの仕事してるんだろうって
考える時間がなかなか無いのですが、こうした出来事があると
大切なことにも気づく事が出来ますね。
Oさん どうも有り難うございました!