決算書の見方・読み方セミナーを続けさせていただいておりますが、
その中で必ず取り上げる項目に『損益分岐点分析』があります。
会社では日々の業務改革・改善が必須ですが、
業績面への貢献状況が見えないと具体的な行動につながりません。
そこで、一般的な財務会計とは違った視点で数値を取り扱うことが必要になります。
その典型例としてよく取り上げられるのが損益分岐点売上で
収支トントンになる売上高がいくらかを算出する方式です。
企業の経費は、大きく、変動費と固定費に区分されます。
簡単に言いますと、変動費は売上に伴って変動する経費で、
固定費は売上と関係なく発生する経費をいいます。
変動費は結果的に、売上に対してほぼ一定率(=変動比率)で発生することになるので、
このことを利用して、固定費÷(1-変動比率)で算出された数値が
収支トントンとなる損益分岐点売上高となります。
ここで、、求められた損益分岐点売上高を、さらに単位当たり金額等で分解して
必要数量や時間に換算することで、より行動指標として活用しやすくなります。
収支トントン=採算点の把握がスタートになりますので
分かりやすい分析手法として利用されています。