『記憶遺産』が『世界の記憶』に改められるのだと。
世界遺産、無形文化遺産、記憶遺産に区分されていますが、
確かに、『記憶遺産』については分かりづらかったです。


ユネスコでの英語表記は以下の通り。

世界遺産⇒World Heritage
無形文化遺産⇒Intangible Cultural Heritage
世界記憶遺産⇒Memory of the Wold


世界記憶遺産にはHeritage(遺産)が入っていないですが
意訳していたようです。


昨年、世界記憶遺産に中国の『南京大虐殺の文書』が登録され、
さらに中国、韓国などが慰安婦問題の関連資料を登録申請している
との記事が出ていました。


当時、世界記憶遺産という言葉(特に『遺産』)と登録内容とに
違和感を感じていましたが、原文には『遺産』という表現は
入っていないんですね。


英語(原文)と日本語とが異なっていることはよくあります。
特に映画の題名などは原題との差に驚くことが多いです。


大ブレークしたアナと雪の女王は『Frozen』ですし
スタンド・バイ・ミーは『The Body』(死体)ですから・・・。


会計の世界でも内部統制は『Intenal Control』の訳ですが
Controlを『統制』と訳していることで、何か押さえつけるような
意味合いを与えており感情的に受け入れがたい印象となっているように思います。


Controlは『統制』の訳もありますが、
Managementとの対比で経営に対する現場での『調整』といった
意味合いのもので、経営の目的に合わせて調整していくという
自主的な行動をイメージできることが正しいものでしょう。



直訳するだけでは日本語としての意味が通じにくいことも多く
意訳する必要性は理解できますが、その場合には原語(原文)の
背景を正しく表現するものであることが何よりも大事だと思います。