平成23年9月17日(土) くもり
最近、ベンチャー企業と中小企業の違いを感じることがありました。
少し前にはIPO(株式公開)が活発で、IPOを目指す企業を
ベンチャー企業ともてはやしていました。
感覚的に言うと、ベンチャー企業は、創業から3~5年で
一気に業績を拡大させている、時代の流れをつかんだ会社。
つまり勢いのある会社を指していたようです。
利益を出していても拡大の勢い(成長性)がない会社や
既存マーケットで悶々としている会社は中小企業だと。
確かに、その側面はあるんでしょうが・・・・。
実は、もっと根本的な違いがあるように思います。
それが発信力の違いではないかと・・・。
自社の進むべき方向性をハッキリ打ち出しているか否かの差です。
ベンチャー企業であるためには、よく言われることですが、
社長が夢・ビジョンを語る(語れる)ことが大事ですね。
『こんなことをやっていく!』と。
商売はそんなに甘くない!という声も聞こえてきます。
お客様を大切に考え、日々、コツコツと精進あるのみだ。
もちろん大事なことで異論はありませんが、ベンチャー精神ではない気がします。
最近、2人の社長の話をお聞きしました。
2人とも立派な方で、しっかりと会社を経営されています。
1人の方は将来の夢を、もう一人の方は現状の改善を語られました。
年齢の違いはありますが、勢いの差を感じました。
将来の夢のために、人を育てていこうとする引っ張るエネルギーと
現状の改善のために、どうやり繰りしていくかを見守るエネルギーの違いか。
夢や方向性を語ると相手の方も元気になります。
改善を語られると大事ではあっても重たくなるのではないでしょうか。
改善、改革はその先の夢があってこそ進むべきなのでしょう。
経営者は、足元をしっかり見たうえで、
夢を語って回りの人を元気にしていかないとダメなんですね。
ベンチャー企業と中小企業との違いは、どうも、社長の発信力の差ではないかと感じました。