平成23年6月17日(金) くもり
東日本大震災の影響で電力不足対応が求められてきています。
今日の夕方からJR京都駅でも照明を3割カットするようです。
東京ではほとんどの建物内部が薄暗くなっているとか。
今日の読売新聞『編集手帳』がこのあたりに触れています。
倉本聡氏が監修する『富良野自然塾カムイミンタラ』の
『ヒトに問う』と題する文章を紹介してのもの。
住むことになった小屋に電気がないと知った子供が
「夜になったらどうするの?」というと、
「夜になったら寝るんです」と父親が諭します(ドラマ 北の国から)。
町が暗いのは危険ではないか。
危険と思えば外に出なければいい
そんな夜にも仕事がある・・・そんな仕事はつくらなければいい・・・
倉本聡氏はこんな暴論を通じて、『夜は暗く、夏は暑く、冬は寒い』
こんな当たり前のことを『敵にして征服しようという敵意に満ちた挑戦』は
もうやめにしようと訴えていると。
提言や提案には「従う」、「却下する」のほかに
「トゲとして胸に刺しておく」
という応接もあると締めくくっています。
世の中が便利になると、人間は楽を覚えてしまいますね。
『必要は発明の母』ということは確かでしょうが
不便さの解消が人間本来の能力を退化させてしまっている一面も。
この夏は色んなトゲが刺さって、
チクチクした不快感に悩まされるんでしょうね。
刺激で本能が目覚めてくるには時間がかかりそうですが・・・。