平成23年6月11日(土) くもり
スタンフォード白熱教室を見ました。
今回のテーマは『トランプで創造性を学ぶ』というもので、
簡単なゲームを通じて実社会で起こっていることを模擬体験するもの。
なかなか示唆に富むものでした。
ゲームのはじめにいくつかのルールが説明されるが質問は一切受け付けない。
普段行動する時に一々質問してから行うことはないでしょうから。
ゲームはチーム対抗でスタートし、
『トランプで家を建て、階層が高いほど得点が高い』というもの。
チーム間の競争から連携・共存と進展したり、家の建て方での相違があったりと・・
ポイントは、事前に説明されたルールは基本的な内容であって、
その解釈、定義付けは自由であるということでした。
このあたりで自由な発想が求められるんです。
また、人間の発想が如何に視覚的、空間的なものに支配されているかも。
『トランプの家』の説明では、挿絵があるんですが、これはあくまで例示なんですね。
作り方のルールは何ら示されていないのに、『こんな家』と決めてしまうというもの。
さらに、チーム同士の連携・合併についても何ら規制されていないにもかかわらず、
『机別』に設定されたチームと『椅子別』のチームで、連携の自由度に違いが出てきます。
『机別』のチームでは、机が拠点となってか、場所に縛られて自由度がなくなるんです。
机別のチームと椅子別のチームの間でも、
連携・合併に関する規制ルールは何もないのに
別々の存在として認識されてしまい交流は一切生じない状況が起こっていました。
ルールを守ることを意識しすぎると保守的な発想しか出てこなくなり、
意外な発想による行動に、『えっ!そんなことしてもいいの?』といったことが・・・。
ルールを既成・固定観念で理解してしまうことのリスクです。
書かれていない(規定されていない)ことは何でもあり、というのも危険で問題ですが、
ルールを守ることで発想が縛られていることにも注意しておく必要があります。