平成22年12月4日(土) 晴れ




最近、自社株式の消却を実施している企業が多いとか。


加藤 弘之のブログ-2010120510550000.jpg

金庫株の解禁後、自社の流通株式を調節するのに便利になりました。

経営者の自由裁量で使えるキャッシュはフリーキャッシュフローと言われますが、

その使途はマーケットに対する経営者の意思表示になります。



その意味で、自己株式の取得は企業の株主還元、株価対策の一つとしても有効な制度ですが、

マーケットの評価は、再び市場に放出できる状態であることを含んだもの。

その点、自社株式の消却は株式が最終的に減少するので、株価対策としてはより効果的メッセージとなります。



実際、株式消却を発表した企業の株価は上昇しているようです。

結局、今は資金調達して投資するタイミングではないということでしょうか。

むしろ内需に期待する政策が取られている現状では有効な意思決定なのでしょう。



自社株式の消却は基本的に利益(内部留保)で行われますから、

いわば過去の最終清算みたいなもの。

ちょうど来年はウサギ年、一度縮んで大きくジャンプ!を期待したいものです。