平成22年11月25日(木) 晴れ
今日の日経新聞に『財務会計士』に関する記事が出ていました。
金融庁が検討している『財務会計士』は、会計監査業務はできないものの
会計のプロとして認められる独立した資格で、一定以上の会計リエラシーを持った人という構想です。

この点、会計士サイドの認識は、あくまで将来公認会計士に至る途中過程のもの、
まあ、旧制度での『会計士補』に近いものと位置づけています。
だから、公認会計士と誤解、混同するような名称自体にも問題があると思いますね。
そもそもは平成14年(2002年)の金融審議会・公認会計士制度部会が出した報告で、
「平成30年(2018年)までに公認会計士の総数を5万人」とする目標がスタートになっています。
しかし、現実は景気後退もあって2万人強に止まっており、待機合格者の問題が。
試験に合格しても監査法人に就職できない就職浪人(待機合格者)問題が深刻化しています。
おそらく今年も1,000人ぐらいの人が就職できない状況だと思います。
金融庁は、新制度で合格者が事業会社でも活躍の場が広がると期待しているようですが・・・・
現実の問題として、企業が実務経験のない財務会計士を採用するんでしょうか?
もし採用するとしても、資格は他の資格と同様で、頑張りましたねベースの取り扱いに過ぎないでしょう。
採用側としたら、当たり前のことですが、資格で優遇することは出来ないですよ。
ということは、わざわざ混乱するような名称の資格を新設せずとも
簿記検定やビジネス会計検定でいいような気がしますね。
でも、資格に弱い国民性から意外と受験者が増えたりして・・・・怖いことです。