怪我の功名
最近周りの留学生が怪我人続出中です。
スポーツは怪我が付き物だと思いますが、怪我を完治させる事や疲れを残さないように体を休養させる事も、技術やフィジカル練習以上に大切なトレーニングだと思います。
いくつかある良い選手の条件で、それを問われる真価の一つとして怪我を辛抱強く治す事、疲労が蓄積された際に勇気を出して自らしっかり休むことができる選手は、どんな状況も乗り越える強い選手ではないでしょうか。
痛いのを我慢してプレーし続ける「我慢強さ」と、怪我を辛抱強く完治させリハビリに取り組む「精神力の強さ」は、後者の肉体をもコントロールできる精神力の強さが真の強さだと思います。
サッカーが好きで痛いけれど我慢してプレーするのは根性というよりも、単にプレーしたいという欲求が強いだけですが、好きなサッカーをしばらく断って地道にリハビリを続ける毎日の方が精神的にも肉体的にもかなり辛いですね。
休むことが=練習をさぼるとマイナスイメージとなってしまっている日本の考え方は、可能性ある若い選手を潰してしまっている気がします。
目先の欲求の為に大切な資源である体を酷使して輝かしい未来を不意にするのか、未来の自分を信じて今を我慢して次に備える方が本当の意味でサッカーを愛しているんだと思います。
怪我をして休んでいる期間は自分をゆっくりと見つめ直す良い機会ですし、実は外から見て勉強できる事はいっぱいあります。
例えば監督目線で見る事で、復帰後には思わぬ形でレギュラーになる事もあります。
監督は何を選手に要求しているのかをピッチから離れて見る事で、冷静に判断して理解することができます。
ピッチでしか見れない状況、ピッチの外に立って初めて見える状況。
サッカーはこの両者の目が必要となってきます。
怪我とは不慮の事故ですが、思わぬ形でメンタルと戦術トレーニングになり、ライバルを差し置いて自分だけ特別練習ができてラッキーと思うべきです。
正に怪我の功名ですね。
自分の大切な体を削ってまで、今の練習に無理矢理に参加して得られる物が何なのかを、それによって失う物が何かを考える事も大事です