人の温かみを知る
ジュベン・スペイン遠征2日目は、フットサルの試合を見に行く事になりました。
トレホンというマドリッド郊外で、セゴビアと対戦します。
セゴビアには高橋選手が在籍していて、海外で日本人選手を見れる良い機会です。
当然ながらこの日もホテルから地下鉄と市バスを乗り継いで行くのですが、まだまだ慣れないせいか一向に地下鉄の改札では通過するだけで5分以上もかかりました。
それでも昨日よりはスムーズに乗れたような気がします。
地下鉄を乗り継いで、バスターミナルに到着し、一般人が乗る市営バスに乗りました。
周りがスペイン人で日本人15人が中央を占拠している光景は何か異様でしたね。
そして、1時間くらい走ったところで、終着のトレホンに着いたのですが、どうやら試合会場に乗り換えるバスはずっと手前で降りなければいけなかったらしく、ここからそこに戻るには更に30分くらいバスを待たなければいけないという事でした。
運転手はその事を告げるとなんと、もう一度日本人だけ乗せてくれて、そこまで運んでくれたのです。
勿論その行為が会社にバレたらクビか、厳罰が与えられるでしょう。
でもその運転手は子供達がこれ以上疲れたりするといけないということで、乗り換えの場所までわざわざ送ってくれたのです。
本当の良心からそこまでやってくれるのは、やはりスペインでなければできないと思います。
日本でそれをやったらもっと大変な事になりますからね。
運転手の極端すぎる行動でしたが、少年達の心には大きく深く届いたと思います。
下りる時にはいつ覚えたのかスペイン語で感謝の言葉を一人一人言っていました。
実際ここまでする必要はないかと思いますが、今日受けた親切はきっと一生忘れないし、困った誰かにそれをやってあげる勇気は付いたと思います。
さて無事にショッピングセンターと隣接する試合会場に着き、試合開始まで各自自由行動することになりました。
思い切ってお店に入って買い物する子もいましたし、ただ皆の後を付いていくだけの子もいました。
見ていてとても面白かったです。
そして試合の時間になり、会場には日本代表の選手団も来ていて、とても良い刺激になったと思います。
とても白熱した試合内容と、一つ一つのプレーに対する一体化した観客の声援など、改めてスポーツ文化の違いを見せつけられたようでした。
ただ試合後に思った事が、日本代表選手が子供達に誰一人声をかけてくれなかった事が残念でした・・・
この時期の子供は夢を見る時で、この時一人でも声をかけて一緒に写真でも撮ってくれていれば、今後その子は彼のファンになっただろうし、フットサルという競技を目指そうと考えるようになったかもしれません。
この差が日本のフットサル界をいまいち伸ばし切れていない部分かもしれませんね。
でも僕はその日本代表の選手達の中に何人か人間として選手として、素晴らしい選手がいる事を知っているので、是非頑張って盛り上げていってほしいです。
帰りは電車でしたが、皆魔法にかけられたかのように爆睡でした
つづく・・・