吸収率
先日また中学生(15歳)の留学生が2名スペインに来ました。
この年代で海外のサッカーに触れる事は、100冊のサッカー本を読むよりも貴重な知識・経験を修得する事ができます。
それが例え2週間や1ヵ月間であっても、物事に対する考えの柔軟性、視点が違うので、大人になって留学するのと吸収力がまるで違うのです。
技術的には日本もスペインもさほど変わりはありません。
ただサッカーに対する考え方が全く異なります。
そこで、何故そうするのか考え分析する大人の思考回路と、スペインはそうであると素直に受け止めすぐに実行する子供の思考回路では順応のスピードが違ってきます。
だからいずれ海外を目指す選手は短期間でも良いので、若いうちに海外のサッカーを肌で感じる事がとても大切だと思います。
僕は高卒でスペインに来て、ようやくシュートは感覚で打つもんだと分かった気がします。
かつて、プロのトップ選手何人かに、シュートのコツをインタビューした事があります。
答えに蹴り方のコツや、狙い方など何か特別な必勝法があるかという期待をしていました。
しかし実際に返ってきた答えは、「とにかく打てそうであればシュートを打つ」という単純な答えに、肩透かしを食らったようで、何かしっくりこなかったのを覚えています
でも実際に自分でプレーして、試合を何試合も見ているうちに、その言っている事は究極の必勝法である事に気づかされました。
言葉で伝えるのは簡単ですが、それを理解するのはやはり自ら体験するしか分からないものです。
僕はそれをしっかり理解するのに数年かかりました。
気付けばそれを伝える立場にいるので、少しでも多くの若者に他にも重要な知識を伝えられたらと思います。