表裏一体
2部首位独走のタラベラの試合を観に行ってきました。
選手層としては元代表選手などいたりしますが、決して飛び抜けた選手はいません。
毎試合ギリギリの試合をして勝っている感じですね。
ただ最近のタラベラは少し違う。
何が違うかっていつもと同じメンバーで、やっている事は同じだけれど、首位という勢いから守りよりもとにかく攻めの姿勢を最後まで崩さなかったことでした。
「守備からの攻撃、攻撃からの守備」がタラベラ首位独走を支えていると思います。
いつもだったら、後半勝っているタイミングで守備に重点をおいてつなぐよりも簡単にクリアするが、奪ってからもしっかりと繋いでいたし、パワープレーの時でも自陣でしっかり守る戦術が、一転し前からプレスをかけ攻めていた。
前線からのディフェンスにも色々と種類があり、奪いにいくのか、コースだけを切るのか、相手にミスを誘うプレスをかけるのか、速攻を遅らせる守備をするのか・・・局面に応じてそれぞれです。
去年日本でルーゴの部長を招いて監督講習会を行ったときに、攻撃と守備は表裏一体であり、いかに選手達にそれが浸透しているかによって勝敗が決まり、その攻守の切り返しが早ければ早いほど得点・失点を防ぐ確立が上がるということを思い出しました。
簡単には言えるけれど、実際プレーの中でやるととてつもなくしんどいし、特にフットサルは選手全員がシンクロして瞬時に動きださなければいけないので非常に難しいと思います。
チームに勢いがあるかないかは、この切り返しで分かります。
また、面白い事に、今まで10本打って1本しか入らないかったシュートも、勢いがあれば5本打って1本という確立に上昇します。
また相手のシュートもポストや、キーパーが神がかり的なセーブを連発するなどといった現象が起こりますが、決してまぐれではないと思います。
特別な練習を行っているわけでもありません。
自然と相手よりも早く守備を整える事でコースを限定できるし、奪ってから瞬時に攻めに移るのが相手よりも0,1秒早いだけでもゴールの確率は上がるのです。
表現としては、頭で考えるというよりは、自然と体が動くといった方があっていますね。
通常パスをつないで組み立てする時、情報から判断までの脳の処理は、0,5秒とすると、ゴール前やシュートブロックの無意識の状態で反応する早さは0、1秒。
勢いがあるチームの選手皆は良いイメージしかないから、プレーに躊躇する様子がないぶん、この無意識の判断が他のチームよりも早くなる。
負け続けるチームの選手は以前失敗したプレーのトラウマがあり、一瞬脳がどうしようか迷ってしまい判断速度に差が出てしまい、シュートがブロックされる、もしくはシュートを打たれる結果になってしまう。
スポーツ選手がいう無意識の極地は、相手や物の動きがゆっくりに見えると聞いたことがあります。
ちなみに僕はないですね(笑)
そして、連敗するチームと、連勝するチームは、選手に影響を与える監督の指示の出し方が正反対で面白い。
案の定、この試合も相手の選手・監督も退場となっていました。
ある意味外も中もヒートアップして面白い試合でした。