地道力
先日インターネットで「地道力」という題名の本を購入しました。
この本を書いた方は、美容界では知らない人はいないといわれるカリスマ、國分利治氏です。
僕自身美容業界に詳しいわけでもなく、実際この方の事を全く知りませんでした。
ただ、その表題に惹かれて注文してみた。
その1週間後、遥か日本から味噌や、ラーメンと一緒にその本が送られてきた。
基本的に僕は本を読むのが非常に遅く、200ページくらいのものでも1週間以上ダラダラ読んでしまう。
しかし、この本を読む時は自分でもビックリするくらい早かった。
それだけ親近感があり、努力すれば成功するという事を、自分自身の身で徹底的に証明した人です。
本当に成功の秘訣があるとすれば絶対にこれだろうと皆思う書物です。
この國分という方は「アース」という美容室をFC展開で成功させた、およそ生まれ持った秀才とはかけ離れた一般人である。
学生時代はヤンキーで勉強もしない所謂一般以下とされていた頃で、上京して美容の世界に入ったのも車の免取をくらって仕方がなく美容師になろうと決めたことでした。
10万円と目覚まし時計を持って・・・
この過程であれば、殆どの人がある程度の人生設計をして、もう少しまともな進路の取り方をするでしょうね。
スタートラインでは明らかに他者とは遅れを取っていたのですが、その後がすごい。
六畳で4人生活するというタコ部屋生活から始まり、19歳で上京してから独立するまでの10年間お正月以外は一度も休まなかったという。
もし、一つの事に取り組み、1年で1回しか休まず、それを10年続けて成功しない人がいれば誰も夢を見ないでしょう。
その他の内容については是非本屋でただ読みして欲しいですが、美容師もサッカー選手も似ているのが、年齢に比例して現場でやっていくのが難しくなる事。
さすがに30過ぎたおっさんに髪を切られるよりも、20代前半のイケ面に切ってもらった方がお客さんとしては当然のことである。
サッカー選手も30過ぎたら、あとは体力維持でどこまで耐えられるかとなる。
この地道力の凄さは、歳を取っても、窮地に立たされても自分を信じ100%以上の力が出せる事だと思う。
サッカーの試合でいえば、五分五分のチーム力、もしくはそれよりも劣る場合でも、後半の苦しい場面で必ず差が出てくる。
日本は古来から大和魂と言われるように、「地道力」といわれるこの部分の精神力が他国よりも飛びぬけてあると思う。
より色濃く表れるのが、後半の苦しい時間帯。
ラテン系はノリの勢いで突っ走って凄いプレーをだすけれども、後半での勝負に弱い。
一方ヨーロッパでもドイツはゲルマン魂と呼ばれるくらい地味だけれど後半には強いと思う。
今の日本はサッカーも含め欧州の文化が入りすぎ、本来の日本の姿を見失っている気がします。
色々とありますが、単純に練習で走る量が昔よりも減ってきているという事。
練習のやり過ぎと、走る量は全くの別問題。
練習の中で一番の苦痛がフィジカルの走る事である。
これも毎日やればいいというものでもないけれど、月に1~2回はきついフィジカルトレーニングを導入した方がいいと思う。
それをやったチームとやってないチームでは、接戦した時にやってチームには必ず結果が出ると思う。
達成感を知っている選手は、苦しい場面で更に走ろうとする。
一方苦しい事から逃げる選手は、いざとなった時「技術」で逃げようとする。
技術は大切だけれど限界がある。
しかし気持には限界が無い。
この差は技術・戦術以上に、勝負に関して大きくチームに影響すると思う。
技術ばかりをと入りれる事で気持ちの部分が退化してしまう。
心技体というように、「技術」「気持ち」と「体」は一体化していて、どれが欠けても成長はしない。
留学でヨーロッパはじめ他国で学ぶ事は技術以上に、言葉が通じない、文化も違う厳しい環境で「心」である精神面も鍛えている事を忘れないでほしいです。
ここで苦労してやった事が自信となり、サッカーだけではなくこれからの苦境で必ず力が発揮されると思います。
40歳、50歳となるにつれて体は衰えるけれど、地道やってきた精神の土台は、やっていない者と比べ明確に差が出る事でしょう。
「地道力」こそ日本人が世界の舞台で戦える武器ではないでしょうか。
僕は地道に小銭を貯めています