奇跡!? | スペイン・サッカー珍道中

奇跡!?

 先日スペインに来た留学生で、スライディングタックルが原因で捻挫が3週間も続き一向に完治しないとのこと。


捻挫は少し良くなったと思ったところでやっても、再発しやすいなど結構厄介な怪我の一つです。




僕自身も数年前に足首の捻挫をしてしまい、1ヵ月はまともにボールを蹴ることができませんでした。


そこで知り合いのスペイン人に紹介されたのが、バルガスという村自称Miragro「奇跡」と名乗るモグリの整体師。


とにかく捻挫くらいだったら3日で治ってしまうという、ブラックジャック先生のところにすがる思いでお願いすることにしました。


予約の電話で、「もしもし、ミラグロ(奇跡)さんですか?」


すると相手は「ハイ、奇跡ですよ。」


っと自分自身を当たり前のように奇跡と名乗る。


「予約したいのですが・・・」


「予約は要らない直接来てくれ」、ガシャン・・・。


なんとも無愛想な対応で、不安が募りました。



午後教えられた住所に行ってみると、普通の民家の前にズラーっと人だかりができていました。


僕は10人目くらいで一人3~5分といった早いペースで、次々と患者が入れ替わり民家に入っていきます。


少し待つと僕の出番になり、ドキドキしながら畳4畳くらいの狭い個室に案内されました。


ブラックジャックと思われる人物は、歯が無く太ったおばさんでした。


周りには包帯とバンテージ、塗り薬が置いてあるのみ。


早速診察をはじめ、痛い右足首をグリグリとされ、2~3発コキコキと骨らしき音を鳴らされ診察終了。


最後に言われたことが「何もしなくていい。とにかく3日間安静にしていなさい。」


あっけにとられているうちに診察は終り、料金は自分の払いたいだけ払ってくれということ。


たしか2~3千円ほど支払って狐につままれた思いで帰宅しました。



半信半疑の3日間、包帯を取り走ってみると痛みもなく見事に復活。


数年後の今も捻挫が再発することもなく完璧に治っています。



そして昨日再びあの怪しいおばさん宅に行きました。


相変わらず人だかりができていて、診察時間も3分ポキポキ鳴らすだけ。


数年前と変わらない怪しい光景でした。


しかし、最後に言う「3日後の火曜日には良くなっているよ」


っという言葉は、まさに奇跡を思わせます。





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もぐり整体師の自宅前