日本サッカーの環境100年 | スペイン・サッカー珍道中

日本サッカーの環境100年

今年は本当にあっという間に過ぎた1年でした。


今までは選手としての視点からしか物事を見れませんでしたが、コーチライセンスの学校に通うようになってサッカーを取り巻く環境など様々な視点から物事を考えさせられるようになりました。


スペインに携わって12年目。


1年1年を振り返って見ると、スペインのサッカーは日々進化していると思いました。


日本サッカー協会が100年構想として掲げている

「緑の芝生におおわれた広場やアリーナやクラブハウスがあり、誰もが、年齢、体力、技能、目的に応じて、優れたコーチのもとで、好きなスポーツを楽しむ。」



数年前まではスペインはまだまだ土のグランドが多く、人工芝、天然芝で練習・試合をすることはごく一部のクラブだけでした。


しかし、この2~3年で一気に人工芝のグランドが増え、少年からおじさんまで誰もが当たり前のように芝でサッカーをできる環境になったのです。


スペインサッカー協会はじめ、県や市町村が「サッカー(スポーツ)=教育」という観点から、資金を惜しみなく出すことですぐにこうした環境が整うのだと思います。


人口数千人の小さな村でさえ、立派な芝生のスタジアムがあります。


日本とスペインは土地の広さや、価格の違いはあるものの、こうした考えの違いが発展を遅らせてるのかもしれません。


先日行われたU-12の選手を見て思ったのが、ヨーロッパの選手は皆芝生のグランドに慣れていますが、日本の小学生は土のグランドで何年も練習してきているので、技術はあっても芝のグランドでの試合では勝てないと思います。


これは大きなハンディキャップではないでしょうか。


極端に言えば、同じボールを足で扱っても地面が違えば、地面が凸凹のビーチサッカーと、平らな地面でやるサッカーくらい違う競技になってくるとおもいます。


小さい頃から芝生で試合し、当たり前のように練習できる環境が整ったところで、はじめて世界と同じスタートラインに立つのではないでしょうか。



2009年は日本に少しでも多くの芝施設ができることを願います。


2008年12月31日

スペイン時間14時