職人
まだ僕がサッカーをやり始めの小学生の頃、ボールとスパイクは必ず各自持参で持ってきた覚えがあります。
そして、中学・高校時代は「ボールに座るな」や「スパイクを磨け」、「用具を大切にしろ」、「サッカーノート」などサッカーに関わる道具の扱いに厳しくいわれてきました。
今年3月にスペイン遠征に来た日本のチームの選手は、皆スパイクは綺麗に磨かれ、練習用具なども全て自分達で運んで当たり前の光景としてありました。
スペインにいて子供が練習行く時にスパイクは持っていくものの、ボールを持っていくという光景は殆ど見られません。
ボールはクラブが用意するもの、コーンを並べたり、片付けたり、練習の準備・後片付けは全てクラブ任せなのです。
試合はプロの様な待遇で、クラブが水やユニフォームを用意したりで、選手はスパイクとシャワーの用意をしていくだけでいいのです。
当然スペインでは靴墨でスパイクを1時間もかけて磨くという行為をしている子供は滅多にいないでしょうね。
ここで思ったのが、スペインは自分が履くスパイクに対しては「物」として愛着はあるけれど、「道具」としてしっかりと管理してないと思います。
そして日本の子供は小さい頃からスパイクもボールも「仕事の道具」として丁寧に扱い、グランドに応じてスパイクを取り替えたり、それに応じメーカー側も革やポイントの数など細部に至るまでのこだわりも見せています。
まさに「職人気質」なのが日本が世界に誇る素晴らしい資質だと思います。
日本の選手は個々でみると、素晴らしい職人技を披露する選手が何人もいます。
スペイン人は自分の技術が足らない部分は「他の人で補えばいい」という楽観的な考えがあり、日本人は足らない部分は練習して「自分自身が補わなければいけない」という考えがあると思います。
だからその職人気質なだけに団体で団結するという事に関してはなかなか難しいのではないでしょうかね。
でも日本の歴史を振り返ってみても、ある大将の元ではしっかりと団結しているので、絶対的なカリスマ性をもった監督がいれば、更に日本は強くなると思います。
誰かいないですかねえ・・・(笑)