I君と『サヨナラ?』をして、わずか1週間で研究所を退職した。


職場も変えて、新しい日々の始まり。


職場を変えたのは、もちろんI君のことが原因ではない。


医師の世界は、ドラマでもあるように派閥がすごい。


その派閥にもまれて、他の業界にチャレンジしてみたくなった。





一応、私達の“恋愛”としての関係は終わったけど、友情は終わっていない。


これが良いのか悪いのか・・・





相変わらず、昼休みには私のところに来て声を掛けるI君。


できるだけ、存在を遠ざけたかった私は、冷たくあしらう。


そんな態度の私を見て、I君は寂しそうな顔をしていた。


罪悪感が拭えないんだろう。


そんな彼の姿を見て、もっと罪悪感を感じる。


だって、結局は私が正直になったことはないんだから。。。





研究所の最終日。


『辞めちゃうの?』とI君。


私は、ただうなずいた。





お世話になった人たちに挨拶をして、


初めて社会経験をつんだ職場を後にした。





新しい職場では、営業事務を担当。


1日目で気付いた。むいてないと。


一週間で見切りをつけ、辞めてしまった。





これから、どうしよう?と悩んだ結果・・・・


実家に帰ることにした。


彼氏のFは、次の仕事が決まるまでオレの家にいていいよ。


って言ってくれたけど、彼に甘えるのは嫌だった。


それに、その時、私の父はがんを患っていて、母ひとりで


面倒を見ていたので、娘として協力しなきゃいけない時期でもあった。





全ての環境が変わり、新しい日々の始まり。





ここ数年の出来事は、胸にしまって、できるだけ振り返らず


新しい一歩を踏み出そう。2004年2月














実家に戻り、毎日遊んでいるわけにもいかず


日払いバイトを始めた。


いわゆる、キャンペーンガール!?


今までデスクワークだったので、正直少ししんどかった。


彼氏のFとは、前の仲良しさを取り戻し、ちゃんと連絡もとって


週末は必ずデートをしていた。


本当に優しい人。




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I君からも、時々メールや電話が来る。


私にとったら、もう話すことや報告することもあまりない。


父ががんを患っていることを心配して、お灸を送ってくれたりもした。


I君は、優しい人なのかな?と、時々思ったりした。


うぬぼれかもしれないけど、I君は私がI君のことを好きでいてほしい。


って思っていたのだと思う。


忘れて欲しくなかったんだと思う。


私は、忘れようと必死なのに。




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時は経ち、2004年6月。


新しい就職が決まり、現在勤務している病院へ入職。


新しく開院した総合病院ということもあり、毎日が手探り状態で


本当に大変だった。今思っても、よくあの激務に耐えられたな。


というところ。


毎朝7時出勤で、退社は夜中1時、2時は当たり前。


死ぬかと思った。


そんな日々が1ヶ月ほど続き(土日出勤当たり前)、休みなく働いた私。


彼氏のFともまったく会っていなかった。


I君のことも、すっかり忘れていた。




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何年ぶりかに『ひとり』の開放感を感じ、晴れ晴れしていた。


やっぱり、私は薄情な女だな。そう思った。




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梅雨があけ、本格的な夏が訪れる頃だった。




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to be continued.....