一か月に渡る個展、おかげさまで無事終えることができました。それもこれも、みなさまのおかげです。どうもありがとうございました。お会いできた方も、お会いできなかった方も、足を運んでくださったこと、本当に感謝しています。そして、感想ノートなどに一筆残していってくださった方も、その言葉、確かに受け取りました。杏子のその後を案じて下さった方々、彼女は生きています。今日もちゃんと生きています。もちろん、もしかしたら明日、彼女は死ぬかもしれない。それでも精一杯「今」を生きています。もし半年後、彼女がこの世にいなかったとしても。あなたの心の眼の中に、彼女は生きていてくれるんじゃないか、と私はそう思っています。生きることは、しんどいです。もうそれだけで、奇跡の連なりです。私も杏子も、何度死のうとしたことか。でも、生き残ってしまった。生き残ったからには、できるのはただ、生き続けることです。死を迎えるその日まで、潔く、生き切ること、です。今生きることを躊躇わざるを得ない状況に陥っているなら、どうか、今一瞬、躊躇い続けてください。そして、できるなら、生きてください。生きてよかった、と思えることなんて、もしかしたらないかもしれない。でも、あなたの命をいとおしく思う誰かは、必ずいるんです。たとえば杏子の命をいとおしく思う私がいるように。必ず、いるんです。もしかしたら私が明日事故に遭って、私が杏子より先に逝くかもしれません。生きているというのは、そういうものです。いついかなる時に死が訪れるか分からない。誰の上にも平等にそれはある。そういう、ものです。だからこそ、眩しいほど光り輝いているのだと思います。生きて、また会いましょう。その日を、楽しみに、しています。今回は本当に、ありがとうございました。にのみやさをり
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